仏教

  • 雲崗石窟、北魏の弥勒菩薩

     中国、河北省雲崗石窟に日本の弥勒菩薩にそっくりの石像を見つけて興奮したことあがる。40年も前の話である。雲崗は北魏時代の石窟寺院として有名で巨大な仏像がいくつ…続きを読む

  • 仏像発祥の地タキシラ

     17歳の時、両親が住んでいたパキスタンを訪れた。イスラマバードは新首都として建設途上だった。ある日、近郊のタキシラに連れていかれた。かつてガンダーラ国があり、…続きを読む

  • 天平の甍と鑑真和尚

    奈良の唐招提寺の本堂のどちらかの甍が唐からもたらされたものであることは意外と知られていない。井上靖「天平の甍」に書いてあるのだが、不思議なことに北方の渤海王国を…続きを読む

  • 家宝のガンダーラ仏

    うちには家宝がある。ガンダーラ仏である。 50年前、父親がイスラマバードに赴任していた時、贈られたものである。大きさは15センチほどのものだが、ギ リシャ風のス…続きを読む

  • 「悔いなく死ぬ」ただの仏教者でない森本東大寺長老

     日経新聞の私の履歴書の8月は東大寺長老の森本公誠さんだった。今日はその最終回にふさわしい宗教者の一言があった。 アフガニスタン東北部で、50年ほど前に発見され…続きを読む

  • 寺院を大学の境内にという発想

     賀川豊彦の『雲水遍路』という1925年に書かれた旅行記を再編集しているが、オックスフォードのクライストチャーチ大学を訪問した時の一節に面白い発想があったので紹…続きを読む

  • 厳しく品のよい興福寺の仏頭

     年末に心落ち着けて美しいものを愛でたいと思っていたら、日経新聞「美の美」で興福寺の白鳳時代の仏頭の話が出ていた。 このお顔にはどことなく品のよい厳しさが漂う。…続きを読む

  • 国東半島のコミカルな仁王様

     いまだに理解できないのが修験道の世界である。役小角(えんのおづぬ)を開祖とし、天台宗系と真言宗系があるそだ。三重県に勤務していたときに、熊野を中心とした紀伊半…続きを読む

  • 魅惑的な日本の仏像群

     四天王・広目天像  東大寺に戒壇院がある。観光客はあまり訪れることはない小さなお堂であるが、ここに天平の傑作がねむる。塑像の四天王4体。なかでも広目天はその眼…続きを読む

  • 大同石窟寺院の弥勒菩薩

     ガンダーラ仏との出会いから約10年、1977年の3月、僕は中国大同石窟寺院(雲崗)を訪れた。当時の中国はまだ文化大革命の余韻がそこかしこに漂っていた。大同市は…続きを読む

  • 飛鳥山田寺の仏頭

     奈良盆地を旅するようになったのは大学浪人時代である。国立高校の日本史の教師は渡辺忠胤という人だった。黒板に白墨で書く文字が達筆だった。習字の授業のようだった。…続きを読む

  • タキシーラの仏像群

       1968年8月、16歳の夏休み。両親が住むパキスタンの首都イスラマバードを訪れた。インダス川が形成するパンジャブ大平原の北限である。北には世界の嶺パミール…続きを読む

  • バーミヤン石窟

     バーミヤンには真夜中に着いた。渓谷は星ばかりが輝いていた。首都カブールを出発したのは早朝だったから十数時間、沙漠の山々を走り続けたことになる。案内人兼運転手は…続きを読む

  • 神社のキザハシ(階)

     階段のことを考えながら飛行機に乗った。面白いもので、普段はあまり読むことのないANAの『翼の王国』をぺらぺらめくっていたら「神様への階段」というコラムが目に入…続きを読む

  • 聖林寺・十一面観音

     飛鳥路は折にふれて訪ねることが多い。春はレンゲソウが咲くころのあぜ道がいいし、晩秋、甘樫丘からの眺める二上山に沈む夕日はもっといい。 飛鳥を初めて訪ねたのは2…続きを読む

  • 飛鳥寺の原型は扶余王興寺の可能性

     2年前の4月17日付の韓国の中央日報日本語版に飛鳥寺に関する記事が出ていて興味深いのでコピーさせてもらう。 ———&#82…続きを読む

  • 仏像との出会い

     1968年8月、16歳の夏休み。両親が住むパキスタンの首都イスラマバードを訪れた。インダス川が形成するパンジャブ大平原の北限である。北には世界の 嶺パミール高…続きを読む

  • 白鳳の宝 山田寺の仏頭

     国宝 仏頭(旧山田寺講堂本尊) 飛鳥時代・7世紀 奈良・興福寺蔵 山田寺の仏頭にはことさら思い入れがある。大学入試に失敗して浪人していた時、初めて一人で飛鳥周…続きを読む

  • 飛鳥大仏、1400年の重み

     日本のお寺で一番古い飛鳥寺の本尊、飛鳥大仏(金銅丈六釈迦如来像)の開眼1400年を記念した供養が8日行われた。 飛鳥大仏 歴史見つめ1400年-飛鳥寺で慶讃法…続きを読む

  • 天童寺で確信した中国仏教の健在ぶり

    執筆者:伴 武澄【萬晩報主宰】 宗教と無関係と考えている人でも、人生で何度か神聖な気持ちにさせられ祈りを捧げた経験があるだろう。筆者はこれまでの人生でそんなこと…続きを読む