玉ねぎ王国の北見市
1月、北見市を訪問した。高知市とは姉妹都市の関係で、1月10日から高知県物産展のオープニングに市議として参加した。いわゆる公務である。北見市役所の後、商工会議所を訪問し、高知市市場の初売りで北見産の玉ねぎの山を見てびっくりした話をしたところ、意見交換の場は北見の玉ねぎの話で盛り上がった。JAキタミライが扱っており、年産26万トンを出荷。全国100万トンのうち「2割」がキタミライ。販売額は玉ねぎだけで200-220億円になるというから驚いた。さらにびっくりしたのは台湾や韓国に輸出していることだった。円安によって日本の農作物の国際的競争力が回復していたのだ。特に台湾向けは年間4万トンに及ぶ。高知市へは毎週10トンを配送しているそうだ。
僕の発言によって翌日のスケジュールに玉ねぎ選別場の見学が組み込まれた。2019年に93億円をかけて建設された選別場は巨大で、外から見ると自動車工場のようだった。日量1000トンの処理能力を持ち、ほぼ200日稼働する。玉ねぎの収穫は夏場が中心だが、4度を保つCA貯蔵される。B級の玉ねぎは皮をむいて加工される。
玉ねぎ農家は430件。平均10ヘクタールで栽培される。年産200億円から逆算すると、1戸当たり年収は4300万円になるからすごい。もともとは札幌周辺が産地だったが、廃業が相次ぎ、北見が玉ねぎ王国になった。
北見市の高知市での物産展は4月の予定。「ぜひトラック山盛りで販売してほしい。高知市民に玉ねぎの北見市をアピールしてほしい」と要望した。僕の玉ねぎ発言から北見市訪問は多いの盛り上がり、同行者から「玉ねぎ市議」と呼ばれる落ちもついた。