1月16日の日曜日、電車無料デーを利用して伊野町を散策してきた。行きのはりまや橋では20人ほどの乗客で終点まで乗っていたのは5人だった。しかし、帰りの午後1時半の帰り便は伊野駅で8人、スーパーのある北内で32人が乗り、立ち席も出て来た。市内に近づくにつれて乗客はさらに増え、60人前後になり、つり革もなくなった。客層はそれこそ老若男女。ほとんどが中心部の大橋通とはりまや橋で降りたから、買い物客だったのだろう。ふだんは、200円区間を越えるとほとんど乗客がいない路線で、無料となるとこんなに乗るのだと正直驚いた。ちなみにはりまや橋―伊野間のふだんの運賃は460円である。

昨年11月から始った高知市のこのバス電車無料デーは1月で終わる予定だが、高知市の投げかけた問題意識はなかなかのものである。まずふだん乗ることなかった市民が少なからず、無料デーの恩恵に浴したことは確かである。何十年ぶりに市電に乗ったという人もいる。「案外便利だ」というのである。小生も近頃は市電で”通勤”するようになった。往復400円は決して安くないが、自転車での”通勤”はこの寒さには耐えられない。体のことを考えれば、市電に乗る方がずっといい。

問題はいくつもある。市内中心部に限れば、初乗り200円ですむが、ちょっと距離があると、300円、400円になる。市内でも過疎路線になると700円を超えるところもある。現在でも200円区間はそこそこ乗客が乗っているが、200円を超える路線はほとんど空気を運んでいるような状態である。市民の足であることを考えるならば、「全線均一運賃」で運行してもいいのではないか。そう考える。

もう一つは乗り換えである。「全線均一運賃」の次に必要なのは乗り換え無料サービスである。現在、はりまや橋では乗り換え後の運賃が安くなるケースがないわけではないが、はりまや橋以外で乗り換えると新たな運賃が発生する。無料となれば、バスの運行もいまより自由になる。行き先が違う路線バスが重複して電車通りを走る無駄も省けることになろう。

本来なら100円の定額運賃を目指したいところだが、より多くの市民がバス電車を利用するようになれば、100円導入も夢ではないかもしれない。財源はどうするのかという疑問もあろうが、ひとつ秘策がある。公務員の通勤費である。高知市で通勤する公務員は1万人を降らない。毎月2万円内外の通勤費予算が半額になれば、10億円から20億円の通勤費を削減することができるのである。