新型コロナウイルスが世界を恐怖に陥れてから3年目を迎えた。過去の自然災害は一部地域のもだった。世界大戦でも戦いのなかった国々の方が多かった。だが、新型コロナウイルスは全世界を巻き込んだ事件である。国によって対処は異なるが、それがまだ続いている。世界の人々が一つの共通の「敵」を見出したのは有史以来初めてかもしれない。ある意味で地球温暖化もまた、すべての世界の人々を巻き込む地球現象であろう。これから、多くの事柄が地球規模で起きる先駆けとなるかもしれない。これまで一国が抱えていた問題が地球規模で起こることは我々に大きな問題意識の転換をもたらすことになるはずだ。

これから起こるすべての事象が人類の将来を左右するかもしれない。そんなことはこれまでも一部の人たちの間で考えられてきたが、そんな意識をわれわれは本当の意味で共有していかなければならなくなる。そんな思いで年明けを迎えた。

1月9日付け日経新聞は中国総局長の桃井裕理氏が興味深いコラムを「シートピアと民主の未来」と題して書いていた。寧夏回族自治区の銀川に習近平総書記が25年前から築いてきた理想郷「シートピア」があるそうだ。不毛の地に広大で豊かな住宅街が建設され、人々は習近平総書記に感謝しているそうだ。シートピアは習近平の中国読みシー・チン・ピンから来る。

桃井氏は言う。「昨年12月には民主主義サミットを開催したが、中国にこう反論された。『優れた民主とは社会の分裂を生まず、社会階層や利益の固定化を導かない』『税国の政治家は利益集団を代弁し有権者を代表していない』。人権や自由を無視する中国が民主主義を語るのは噴飯ものだが、米国は果たしてこの指摘を見当違いだと言えるだろうか」。