NPO法人賀川豊彦記念・鳴門友愛会は11日、平和集会「アフガン問題を考える」を徳島市内のあわぎんホールで開いた。2002年から6年間、アフガニスタンで戦災孤児の救済活動に取り組んだ生井隆明さん(66)が現地の様子を報告し、約50人が耳を傾けた。

 賀川没後50周年事業の一環。報告は、賀川が理事長を務めた国際平和協会の会長で、共同通信社整理部長の伴武澄さん(59)との対話形式で行われた。

 生井さんは戦闘で家族を失い、心に深い傷を負った子どもたちの様子を写真を交えて紹介。痛み止めの代わりに麻薬を使ったり、仕事がないため少年兵になったりする深刻な状況についても解説した。

 そのうえで、貧民救済事業に力を尽くした賀川の行動力を見習わなければならないと強調した。「アジアの平和にどう貢献するかを一緒に考え、構想してほしい」と訴えた。

 徳島大学総合学部4年の丸橋裕子さん(22)は「治安が悪い中で、救援活動をつづけた生井さんの覚悟はすごい。自分も何ができるかを考えたい」と平和問題に強い関心を示していた。