民主党代表選は14日午後、臨時党大会で党所属国会議員による投票を実施し、サポーター票、地方議員票を合わせた開票の結果、菅直人首相が小沢一郎前幹事長を大差で破り、再選された。菅首相はあいさつでがいつになく引き締まった厳しい表情だった。「代表選挙後はお約束通りノーサイドだ」と笑顔もなく語った。まだ政権維持が決まっただけで、政権安定まで多くの試練が待ち構えていることを自覚しているのだろう。

         菅直人  小沢一郎
国会議員票    412      400
地方議員票     60      40
党員サポタ票   249      51
開票結果     721      491
 菅首相は「ノーサイド」と語ったが、焦点の今後の内閣・党人事では難しい選択を迫られることは必至だ。まず小沢さんの処遇だが、内閣どころか党人事の対象になるはずもない。「政治とお金」の問題が蒸し返されるからあり得ない選択となる。それでは山岡氏だとか輿石氏はどうか。これも有権者が最も嫌う人種ではないだろうか。そうなると小沢派の処遇といったところで菅首相はこれまでの路線である「脱小沢」を続けざるを得ない。
 脱小沢の人事となれば、小沢派は黙っていまい。問題はそこから始まるのだと思う。人事は電光石火で行わなければ党運営は行き詰まる。菅首相は明日以降などといわず、一国も早く人事を発表して中央突破を図るべきだ。(伴 武澄)