二葉葵(フタバアオイ)の育て方
2007年05月19日(土)京都葵の会 世話人
生育観察地点 京都市北区西賀茂
京都市上京区堀川寺之内 (気温 ―2~38度)
春先 暖かだと2月頃より新芽が出始めます、一年中で此の時が一番感動の時、スゴイ喜びの瞬間を味わえます。昨年の株の数と比べて如何ですか? 3~5倍に二葉が増えていませんか? そうです葵の株は葉が枯れた秋から冬の間も地下茎、地上茎ともにどんどん成長しています。
花は全ての株に着くとは限りませんが、二葉の分かれ目に釣鐘型でピンク色の1cm位のものが咲きます。
気温が17~8度以下の頃までは、お日様をたっぷり浴びせてください。日差しを肌に感じ始めたら朝日だけにしたほうが葉も痛みません。室内に置く時は 陽の入る所に、室内ばかりに置いておくと段々と弱って来るので、時々は健康の為に2~3日戸外に出しましょう。
春~梅雨 気温が22~23度を超える頃になると、葉と花の数や大きさが安定します。直射日光は絶対に避けましょう。葵は日陰を好むと考えて頂く時期です。日差しの強い地域だと戸外では簾など日除けの工夫を始めて下さい。
5月15日は上賀茂の葵祭りで、沿道のお宅では葵の鉢を玄関に出し祝っています。私の店でも葵祭りの頃まで玄関の陽の当たらない所を選んで置き、道行く皆さんにも楽しんでもらっています。
葵は雨降りも好むようですが、何日も雨が続くと鉢植えの場合根腐れす るので土の具合を見て軒下に非難させる事を忘れないで下さい。 また濡れた葉は直射日光にも弱いです。
初夏~夏 最近は初夏と言う季節が無いようですね。京都の夏はとても暑く我が家では建物の影に移しさらに簾を掛けています、そうしないと秋まで葉は持たないのです。
お日様に当たる地植えの所は早くも葉が無くなり姿を消しますがご心配なく。翌年もっと沢山の二葉が出てきます。3~4日の旅行も大丈夫ですよ。
晩夏~初秋 葉は段々と枯れてしまい寂しくなって来ますが、まだまだ元気な株もあり日陰で適度な水遣りを忘れずに。根腐れの元ですので簾も取りましょう。
秋~冬 もう葵は枯れて終わったと誰もが思う頃です。 でも諦めないで!これからが株の成長の時です。必ず日向に出しましょう。軒の外に出すと夜露で適度な保水があり、水やりが時々で済みます。そして楽しみな春を待ちましょう。
一年中室内では葉も小さくなり花も着かなく成りますので、出来る限り戸外での生育をお勧めします。
株分け ポットからは必ず移し替えて下さいね。鉢植えの場合は最低でも直径15~20cm深さ10~15cm位の鉢に。土は普通の園芸用で良いと思いますが、固くならない保水のある物で置肥も。1~2年で土を替え株分けもすると元気です。
我が家では鉢は直径30~40㎝深さ15~25㎝、土は園芸用、鹿沼、赤玉、腐葉土、山野草、その時家に有る土をブレンドします。葵の根は白い髭のような部分ですが地上茎も埋めてしまう方が安定しますよ。
水遣り 気温により異なりますが、目安として・・・
冬 日向で 週1回
春先 日向で 1~2回
春~晩夏 日陰で 3~7回
初秋~晩秋 日向で 2~3回 程度
水のやり過ぎは特に注意してください。
地植え 環境が合えばお勧め。 直射日光が当たらない日陰が良い。 風通しが有り明るい日陰、難しいですかね?
森の中をイメージして下さい。秋から春先までは柔らかなお日様が射し、夏の間は木々に包まれた木漏れ日の森を、葵の葉も落葉と共に落ちて行きます。 自然の中で育てる感覚で。
昔、二葉葵は上賀茂の境内に緑の絨毯を敷き詰めたようにキラキラと光り輝いていたそうです。5月15日の葵祭。この日は沢山の人に葵を見て貰いましょう。