宇和島・遊子の段畑、重要文化的景観に

 国の文化審議会(石沢良昭会長)は18日、宇和島市遊子の「遊子水荷浦の段畑」(約8・3ヘクタール)を重要文化的景観に選定するよう伊吹文明文部科学相に答申した。8月にも官報告示される見通し。選定は中四国以西では初めてで、全国で3例目。
 段畑は、宇和海に面した標高65―95メートルの半島で、平均こう配約40度の斜面に石を積み、幅約1メートルの畑が幾重にもなっている。近世、近代を通じて、サツマイモやジャガイモ、桑などが栽培され、現在は28世帯が約4ヘクタールで耕作している。
 4年前、友人からよくできた文章があるから読んでほしいとメールがあった。早稲田大学の学生だった藤田圭子さんが書いたレポートだった。「宇和島・遊子 に残したい漁業中心の生活」と題したそのレポートは生まれた故郷の遊子の風景や歴史を紹介してあった。、みずみずしい文体に思わず引き込まれた。
 藤田さんには何度も会った。いまは愛媛新聞の記者をしている。その遊子の談畑が「国の重要文化的景観」に選定されるのだから我がことのようにうれしい。そのレポートの一部を紹介したい。(紫竹庵人)

 宇和島・遊子に残したい漁業中心の生活

       2003年04月03日(木) 早大政経学部 藤田 圭子
 愛媛県の宇和島市に遊子(ゆす)があります。
 ここは、今でも残る段々畑と海のコントラストが美しく、漁業の盛んなところです。そして私が大学に進学するまで18年間育った場所でもあります。 漁業に頼るここでの生活に最近では陰りが見え初めています。しかし、段々畑の保存活動が盛んに行われるようになった今、保存活動が生活の元気の元になりは しないかと期待しています。段々畑での生産が決して利益を生むものではないことを承知した上ですが・・・
 今から書こうとしている漁業を中心とした遊子の生活は、教養ゼミの論文として書いたものをまとめたものです。
 現在、地方の生活は厳しいものとなってきており遊子の生活も例に漏れません。そんな中で漁協の再建活動を中心とした村作りを調べることで、今に通じるアドバイスがないか?これが、論文を書こうと思ったキッカケです。
 私には「地方、いえ地域で生活することには都会では味わえない素晴らしさがある」という思いがあります。しかし、地域の過疎化は速度を速め、地域 文化の崩壊は急速に進んでいるという現状が確実に存在します。そんな中で警鐘を鳴らす者は数少ないのです。利便性を追い求めるが故、人は地域を捨てコミュ ニティーを捨てていきます。
 自分が生まれ育った地域に愛着と誇りを持っている人はいったいどれくらいいるのでしょう。「地域の良さを伝えたい」「でもどう伝えよう」自問自答の日々です。

伴武澄 について

新聞記者を定年退職後、高知市へ帰り、旧鏡村でシイタケとクレソンを栽培しながら、はりまや橋商店街で毎週金曜日に露天を商い、その夜に「夜学会」を開催するスーパーおじいさん。
カテゴリー: 暮らし, 話題 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です