すでに2週間も経ってしまったが、3月4日、伊勢神宮で式年遷宮を控えて「立柱祭り」が行われた。正殿の御柱を立てる儀式。真新しい檜の太い柱が象徴的で、こんな贅沢な素材は世界でも日本でしか見ることはできないはずだ。
 昨年末、伊勢神宮を参拝した折、取材できるか聞いたところ、正殿は建築用の覆いの中にあり、一般の参拝者どころかマスコミにも公開しないと聞かされたため、3月の伊勢行きは断念した。
 人々が新しい正殿を見られるのは来年の御白石持行事(おしらいしもちぎょうじ)を待たなければならない。6年前にお木曳きに参加した人はこの御白石持行事に参加する権利があるそうで、身近に正殿を拝謁できる20年に一度だけのチャンスである。
 社殿などを建て替える20年に1度の「式年遷宮」を来年に控えた伊勢神宮(三重県伊勢市)の内宮で4日、新しい正殿の御柱(みはしら)を木づちで打ち固める神事「立柱祭」が厳かに営まれた。
  神職と紺色の装束に身を包んだ宮大工の「小工(こだくみ)」ら約65人が奉仕。神職らが建物の守り神である屋船大神(やふねのおおかみ)にお供えをした 後、8人の小工が正殿を支えるヒノキの御柱10本を木づちで3回ずつ打ち固め、静寂に包まれた神域につちおとを響かせた。(産経新聞)