9月21日の高知新聞は「仮設候補地35%浸水区域」という記事を一面で掲載した。僕がレッドゾーン問題を夜学会で取り上げた3日後であるから、「続報」のような気分で記事を読んだ。仮設住宅候補地の総数は2万2768カ所。8000カ所以上が洪水浸水想定区域内にあり、しかもそのうち9%の2135カ所は土砂災害警戒区域内にあるというのだから開いた口が塞がらない。

 すでに問題は起きている。昨年の能登地震で被災した輪島市では、半年間の避難所生活の後、ようやく仮設住宅に入居したものの、豪雨が発生し、隣接する山から水が流れ込んで床下浸水した。入居者に土砂災害警戒地区であることは知らされていなかった。避難所生活は3か月で終わり、再度仮設住宅への転居を余儀なくされた。

7月に震度7の地震が起きた熊本県では県が建設を進める仮設住宅約650件のうち6割が洪水浸水想定区域内にある。県は住宅をかさ上げするほか、想定水深1.5メートル以上の候補地の一部では2階建てにする考えだが、たぶん「無為無策」のまま建設を続けるのだと思う。

 災害時の避難の問題では、避難所に指定されている公立小中の体育館に冷房がない自治体は897市町村におよぶことも分かった。23日の高知新聞が報じた。7月の熊本地震では、避難所の暑さが特に問題視された。熊本では162棟ある体育館の冷房率はゼロだった。高知市も冷房装置がある体育館はひとつもない。高知市議会ではこれまで、議員側から体育館の冷房を進めるよう求める意見が出ているが、財源問題を理由に門残払いとなっている。体育館の空調には億単位の予算が不可欠。人口減を理由に今後、学校の統廃合が進むものとみられ、体育館への空調整備はハードルが高いのだ。