2月27日、桑名龍吾市長は高知市の平成6年度決算を発表した。実は市会議員には事前に会派ごとに新年度決算の概要を説明していた。市民クラブには21日説明があった。「選挙公約として『チェンジ』を訴えたが、どこがチェンジしたのか」質問した。答えは「時間がなかった」。「スクラップ・アンド・ビルド」についても「時間がなかった」と答えた。市長に就任したのは11月30日。それから約3カ月たっている。時間がないはないだろう。公約を掲げるからには、何をチェンジし、何をスクラップするか、その内容をあらかじめ想定していたはずだ。桑名さんの公約は単なる空念仏だったのか、疑わざるを得ない。12月の初議会では「西敷地問題」に対する質問でも「3月の来年度予算で方針を示す」と約束したのに、21日の説明では「間に合わなかった。6月補正で対処する」と述べるにとどまった。かつては「当面、今のまま使用する。ただじゃりとロープのままにせず、アスファルト舗装したい」と言っていた。たかだか1億円内外の費用を捻出できないはずはない。「やれ」といえば、済む問題ではないか。それとも「建物建設派」への配慮があって身動きできないのか疑いたくなる。

米国では米大統領就任から100日間は「ハネムーン期間」と呼ばれ、国民やメディアが早急な評価を避ける傾向にある。桑名市政にとって100日間はすぐそこに来ている。3月5日に高知市議会は開催される。まさにその開催期間中にその日がやって来る。その議会への議案説明にチェンジを感じないのは、僕だけではない。28日付け高知新聞は「県都改革少しずつ?」と疑問新年度予算案に疑問符を付け、「スクラップ・アンド・ビルドはほぼ手つかず」と批判した。