12月高知市議会で市民クラブの岡﨑豊氏と私が追求した指定管理制度の形骸化について、高知新聞が同様の問題意識で記事化してくれた。

10月、高知市はシダックス・グループを自由民権記念館の指定管理者として選んだが、2年前、同グループが龍馬の生まれたまち記念館の指定管理者として選定した過程で、「高知市に営業所があること」という応募要件を満たしていなかった。高知市は業務が始まった4月1日に同記念館に営業所を設けたという届けがあったから「要件を満たしている」と強弁しているが、常識的に1日では「業務が始まるまでに」という要件は満たしていない。また市役所の施設内に民間企業の営業所を置くなどはもってのほか。僕が独自にシダックス本社に取材したところ「高知には営業所はありません」といっているのだ。市民クラブなどは今日も総務常任委員会で重ねて説明を求める方針だ。(21日記)

12月21日の高知市議会総務委員会は、自由民権記念館の指定管理者問題で紛糾、市が提案した案件の一括審議とはならず、自由民権記念館の件は分離審議となり、22日午後1時から、この問題だけを持ち越して審議することになった。仮に委員会でこの問題が通過してもまだ来週以降、本会議がある。残念ながら私は総務委員会の委員ではないため、詳しい事情は分からないが、関係者の話によると、自民党・公明党は一枚岩ではなく、明日以降、予断を許さない状況になっている。高知市議会は熱くなってきた。
記)

12月22日午後1時から、高知市議会総務委員会が再開され、自由民権記念館の指定管理者問題を審議、市側が応募要項について、「誤解を招く表現があった」とし、今後表現を見直すことを確約。さらに優先交渉者としたシダックス・グループに対して「施設運営が始まる前に営業所を設置するよう求め、シダックス側は開設を了解した」と説明した。その結果、全会一致で承認という結末となった。正直、もう少しもめると思っていた。驚いたのは市民クラブ、共産党ともに反対しなかったことだ。選定過程に対する私の問題提起に対して多くの議員から賛同の声があり、少なくとも12月議会として継続審議になる可能性がなかったわけではないが、組織的な根回しができなかったことは反省材料だ。まだ本会議の議決は残るが、これで、来年4月から、自由民権記念館の運営は今後5年間、県外企業のシダックス・グループに委ねられることになる。(22日記)