4月23日の高知市議選で初当選した。71歳にして人生の新たなスタートラインに立った。そんな気持ちである。20年以上も前、NPO構想日本の西田陽光さんが、「日本を立て直すには足元の市町村議会から始めなければならない」と言って、有意の若者の立候補を支援していたことを思い出す。もはや若者ではないが、4年、8年、地方政治に提言続ける自信はある。

市議選では1682票獲得し、当選は34人の定員中、ブービーだった。投票率は34.85%と前回より2ポイント下がった。浮動票にほとんど期待できない中で「完全無所属」を掲げた。地元小高坂の大石宗県議の応援は貰ったが、政党など組織の支援は一切なかった。本当の意味で貴重な一票、一票の積み重ねが得票につながった。その意味でいただいた1682票はすべて重みのある票だったと考えている。

選挙公約には「とさでん交通を残す」「高知の水を守る」「オーガニックな学校給食を」「オーテピア西敷地の再考」の4つを掲げた。4年間で、一つひとつの課題に足跡を残したい。かつて民主党が「コンクリートから人へ」というマニフェストを掲げた。この目標は安倍政権でずたずたにされたが、人口減少が顕著な地方ではもう箱ものはいらないでしょう。人への投資が一番大切だと思う。その意味で「土佐山アカデミー」の再構築は不可欠だと考える。アカデミーが当初掲げた「100年構想」は今も生きている。社会教育と地方再生、移住の三つの課題を横串で貫く発想が必要だ。

エネルギー分野では、小口の太陽光発電を進めたい。工場や店舗屋根の活用に加えて、駐車場にパネルを張る事業を拡大してはどうか提案したい。また小規模水力の適地が数多く存在する。夢は太陽光と小水力で高知市の需要の何分の一かを賄える体制にしたい。

南海トラフ対策では、被災後の体育館への避難そして仮設住宅建設という従来の発想を転換し、コンテナハウスの充実を図りたい。これについては、カタールでのサッカーワールドカップで使用したコンテナホテルが約1万戸分、トルコ地震での被災地で活用された実績を踏まえたい。