日時:4月16日(金)午後7時から
場所:WaterBase
講師:井倉俊一郎

 国が進めている生涯活躍のまち構想。なかなかいいモデルがない中で、高知市のサマサマCCRCセンターの井倉さんがここ数年、着目しているのが春野西分。高知市との合併後、春野の中心地区の人口減少と高齢化は著しく進んでいる。戦国時代は吉良氏の居城があったところで、藩政時代には野中兼山の農業用水事業によって発達した。本来、歴史的にも文化的にももっともっと注目されてもいいはずなのだが、過去の遺産はほとんど継承されていない。一時期は高知のデンマークとも呼ばれ、農業のさかんなところだが、今は高知市に通勤するベッドタウン化してしまっている。井倉さんは、そんな春野西分地区にもう一度賑わいを取り戻したいと行動している。井倉さんが描く生涯活躍のまちグランドデザインをお話しいただく。
 井倉さんの構想は空き家を活用した街づくり。旧四国銀行支店はなかなか風格のある建物。職人Cafeは土佐組子のアトリエとして活用できそう。今は萱が取り払われているが茅葺民家も使えそう。また旧幼稚園跡地は高齢者向け配色センターとして使えるかもしれない。何度も現地に足を運び、一つひとつの古民家の活用方法を考えてきた。問題は高知市がほとんど関心を持たないこと。「それなら市民の立場から行政を動かすしかない」。井倉さんの言葉だ。