12月13日(金)の夜学会
時間:午後7時から
場所:WaterBase
テーマ:レストランの誕生

レストランが昔からあったと考えるのは大間違い。フランス革命の前にはパリでも外食する場所はなかった。旅籠では食事はできたが、大皿をみんなでつっつくという感じでメニューなどあるはずもない。レストランはRestoreから来る意味で、体力を回復する場所だった。Restaurantで提供されたのはブイヨンのたぐい。体力を失った人が栄養をつけるところだった。

Restaurantが今のようになったのは、フランス革命で王家や貴族の専属コックが失業して、Restaurantで働くようになったからなのだ。ちなみにこの写真をじっくり眺めてほしい。卓上にあるはずのフォークがない。ナイフしかない。そう、このころのRestaurantではフランス人は手づかみで食事をしていたのだ。

「レストランの誕生」という興味深い本を読んだ。アメリカの研究家が資料を跋渉して書きあげた研究書で、レストランの成り立ちに焦点をあてた。フランス革命前夜のパリには多くの思想家が集まり、国家の成り立ちや人民の権利など自由主義の在り方をめぐる議論がなされたのがRestaurantでもあったのだ。

当時のパリにはトイレがなく、排せつ物は道路に投げ捨てられるほど不潔な町だった。そのため大気は極度に不潔な状態で人々の健康を害するほどであった。肺病など呼吸器系の病気が蔓延し、Restaurantが大いに繁盛したというのだから驚きだ。