春の光を浴びたクレソン畑
明日の金曜市のため、鏡村に向かい、鏡の仙人と会った。いつものようにまた、売るモノがない。僕はクレソンさえあれば、いいと思っていた。シイタケ はないと思っていたら、仙人が「おらんくのシイタケをとっていきや」といってくれた。ありがたいことに籠一杯のシイタケを収穫した。
我々のシイタケ畑がこのところさっぱり収穫できなかったのは、山のサルが食べていたからだということが分かった。この時期、ドングリも食い尽くして山には 食べるものがないそうだ。サルはシイタケを好物としているわけではないが、空腹には耐えられずシイタケを食べあさっていたようなのだ。そんな話を聞くとサ ルのことが可哀想になって、シイタケぐらい存分に食べたらいいという気分になる。
仙人のシイタケ畑の後、クレソン畑に行くと春の光を得て、みずみずしいクレソンがいっぱいに広がる。思わず鼻歌が出そうになるほど収穫が楽しかった。
仙人は「そろそろフキもはえちゅうぜよ」とも言っていた。まだ細いが柔らかそうなフキも収穫した。「タケノコもみてみいや」とも言われたが、残念ながら、こちらの方はまだ生えていなかった。終わってみれば、そこそこ売り物がそろったからありがたい。