シイタケが売れ、マタタビも売れた

16日の金曜市は、実におもしろかった。前日、原木シイタケが大量に収穫できたから、これは確実に売れると思っていた。山の住人は「おらは100g、200円で売りゆう」とこれまで100円均一で商売を続けてきた僕を大いに誘惑した。

前の晩に、家で一袋100g程度のものを50袋つくり、朝まで悩んだが、結局、100円で売ることにした。ここで折れては沽券にかかわるのだ。発泡スチロールの箱に山積みにしていたが、予想外に客足はにぶかった。毎金曜日に近くのハローワークに通う友人がやってきて、「これじゃあ商品が見えん」と、箱から出して並べだした。そして、とたんに黒山の人だかりとなった。
結果、あっという間にシイタケは完売となった。

2週間前に山の住人がマタタビを持って行けと言った。マタタビの実はふつう橙色の小指先ほ どの実で、なかなかおいしいのだが、そんなに山にころがってはいない。「売るほど落ちていないよ」というと、「青いがをとりや、おらが仕掛けてあるツガニ の籠の周りにたくさんあるき」と答えた。ツガニの籠のところに行くとそれらしき木の根っこのようなごつごつした実がたくさんころがっていた。なるほどこれ もマタタビなのかと、一応2Kgほど収穫したものの、食べ方を知らないし、売る勇気もなかった。

翌週、山の住人に食べ方を聞くと、「ありゃ食べるものではない。焼酎につけてマタタビ酒をつくるんじゃ。マタタビ酒は精が出るき、うれるぜ」。どうやら、マタタビの木に虫がつくと、食べられるマタタビの実が不思議なことに、ごつごつの実に変質してしまうらしい。

15 日に山に行くとまだまだたくさんマタタビの実が落ちていたのでまた拾ってきて、露店に並べたところ「これ何?」とけっこう話題になった。「わあ、マタタビ を売っちゅう」という人も何人もあった。知る人ぞ知るなのだ。こんなものが売れるかと思っていたが、不思議なもので、午後になってそのマタタビの実を買う 客が現れて驚いた。500g入りのビニール袋を手にとって「200円、安い。日曜市じゃ1000円もしちょった」というのだ。そしてくだんのマタタビもま た完売することとなった。

幸運は一度にやって来る。午後になって売るものがなくなったと思っていたら、茶道関係者がやって来て木炭を大量注文をしてくれただけでない。6Kg入り袋が2つも売れてしまった。春以降、本業の木炭は閑古鳥状態だったが、やはり季節なのだろうか。

木炭の注文を含めると売り上げは2万5000円を超えたからなんとも言えない気分で店じまいした。

伴武澄 について

新聞記者を定年退職後、高知市へ帰り、旧鏡村でシイタケとクレソンを栽培しながら、はりまや橋商店街で毎週金曜日に露天を商い、その夜に「夜学会」を開催するスーパーおじいさん。
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