伊野商業高校サマーセミナー 2012年8月19日
発表者 伴 武澄(元共同通信社記者)

発信力の初歩は自己紹介
組織より自分
ニュースを選択するのは記者個人
新聞に掲載するのはデスク

公正・中立はうそ
違うこと・同じこと

肩書きだけでは何も分からない
名詞の功罪
記者の最大の関心は「ひと」
「けったいなやっちゃ」「おもろいひとやで」から始まる
やがて、その人物の行動や経歴に関心が移る

ぼくの紹介
■伴 武澄 
 元共同通信社記者
 経済部記者
 財団法人国際平和協会会長
 高知市生まれ
 中、高は南アフリカ
 東京外国語大学中国語学科卒
■問題意識
 アジアと日本
 構造問題-官僚支配
 賀川豊彦

1951年高知県生まれ。
現在、土佐山アカデミー受講生。持続可能な山暮らを学んでいる。
1977年、東京外国語大学中国語学科卒業後、共同通信に入社。
主に経済畑を取材。面白かったのはアジア経済 。
「日本がアジアに敗れる日」(文藝春秋社)を上梓。
新聞記者を目指したのは、青年期に南アフリカでアパルトヘイトに遭遇したから 。 人種差別に対して無関心な人があまりに多く、日本人は心に問題があると思った。
2011年5月定年退社。高知市に帰省した。この職業を選んでよかったと思っていま す。
賀川豊彦との出会い。財団法人国際平和協会との関わり。日本でこんな人物が輩出したことに誇りを持つとともに 、なぜその存在が薄れてしまったのかということに疑問を持つ。
賀川豊彦献身100年記念事業で広報委員長を担当し、賀川復権に努めた。 ホームページやブログで幅広く紹介しただけでなく、 「Think Kagawa ともに生きる」(家の光協会)の刊行にも こぎつけたのは望外の幸せ。

朝刊と夕刊
全国紙、ブロック紙、地方紙、ローカル紙
全国紙は戦後の形態
統合版(夕刊がない)地区がほとんど
セット版(朝刊・夕刊)は日本特有
最終版と早版
夕刊締め切り、朝刊締め切り
版立てと最終版

記者クラブと報道
ニュース発信装置としての記者クラブ
9割のニュースは発表もの
政府、自治体、企業団体
経団連会館
官邸クラブと平河クラブ
エスタブリッシュメントの証
クラブ員による自主運営
日本新聞協会、日本放送連盟加盟社の記者
発表体の制限
記者会見
資料投げ込み

日本の記者クラブの特殊性
アメリカのワイヤーサービス
通信社の役割
全国紙という媒体
報道官と官房長官
首相の一日
夜討ち朝駆け
会見と懇談
オフレコ
同行取材、専用機

情報発信の新時代
大手メディアによる情報独占の終焉
インターネットという簡便・安価な発信手段
ライターが自らサイト構築
新時代に対応できない大手メディア
韓国に先を越されたブロードバンド
流通を変えたアマゾン、楽天
ネット広告の新境地
個人ビジネスの可能性

萬晩報
1998年1月8日「めるまが」スタート
四国新聞の論説委員の記事「一日一言」
毎日100日続ける予定

20人の配信、50人しかアドレスがなかった
1週間で200人に配信
メールでの配信に限界
「まぐまぐ」とMSNの田中宇
2カ月で1000人達成
サイトのアクセスは3カ月で10,000ページビュー
萬晩報は「公器」のメール

私信から「公器」へ
希少だった「めるまがニュース」
読者20人から2万6000人に拡大
国境を越える配信
反響の大きさ(最大70通の感想メール)
通信員の募集
大学教授からアフリカの山師まで参加
素人の情報力、文章力
園田義明、中野有、伴美喜子、飯田亮介、畑仲哲雄、色平哲雄らの出版

ユニークな自己発信
1人5分

自分の故郷
出身校
所属する組織
家族
この一週間の出会い
読んだ本・雑誌、新聞
感動

コンテンツの力
伝えたいこと
スピード
書き手の存在感(バイライン)
現場の臨場感
季節感
色彩
におい