ドイツのヴィルトポルツリート村が15年でエネルギー生産村に転じたというレポートがある。福島を経験してもまだ「原発の必要性」を声を大にする人々は世界の変 化が見えていない。見ようとしない。あえて見たくないのかもしれない。そういう人々に牽引される日本は本当に悲劇だ。官僚も経済界も総入れ替えが必要だ。
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「原発がないと経済や産業が成りたっていかない」とか「自然エネルギーで電力需要をまかなうというのは非現実的」と信じている人が、日本ではいまだ に多いようだ。しかし、ドイツにはさまざまな科学的知見と最高水準の技術を生かして複数の再生可能エネルギーを複合的に利用し、”エネルギー自治”に成功 している市町村がすでにいくつもある。具体例として模範的な緑の村、南ドイツ・バイエルン州のヴィルトポルツリート(Wildpoldsried) 村を紹介する。
 ヴィルトポルツリート村は風光明媚なアルゴイ地方にある人口2570人の小さな村だが、最近は世界各地からの見学者が絶えない。「エネルギー転換をすでに 実現した村」として有名になったためで、1996年に最初にエネルギー転換を提唱したツェンゲルレ村長は、いま見学者の対応に追われている。
 ヴィルトポルツリート村は、現在自分たちが使う何倍もの量の電力を生産しているという。もちろん自然エネルギー100%だ。こういう結果になったの は、理想主義的な政治家たちの先見の明と村人たちの積極的な行動力のおかげだという。実際の行動開始は1999年にさかのぼる。この年、村の住民を対象に 「2020年の村のヴィジョン」に関するアンケート調査が実施され、その結果をまとめた行動目標が村議会にかけられた。村議会は保守のキリスト教社会同盟 の議員も社会民主党の議員も、全会一致でこの革新的な「2020年の村のヴィジョン」を承認した。
 http://midori1kwh.de/2012/08/12/2245