オリンピック、よさこい、甲子園そして増税
僕にとってオリンピックとよさこいがいっしょにやってきた。個人的には土佐山アカデミーの学舎で日々を新たにしていた。そんな時期に憤懣やるかたないのは参院での消費税増税の成立である。世界も高知も祭りで浮かれているこの時期に日本の国政は別世界だった。希望のかけらすら感じられない駆け引きが行われていた。
野党の自民党は内閣不信任を振りかざしながら野田佳彦首相に早期解散の言質をとろうと迫り、野田首相もずるずると譲歩を重ねた。この間、新聞の見通しはコロコロ変わり、日替わりの見出しを打った。国民は政治で何が起きているのか分からず仕舞だった。
結局解散は「近いうちに」という表現で自民党も折り合って、参院で消費税増税が成立した。消費税増税は決まったものの、端から見ているとすべて自民党ペースだった。
野田首相は毅然とした政治を約束したはずであるが、もはやレームダック同然である。筆者は当初から消費税の増税には反対である。増税が必要なのは官僚機構であるのは歴然としている。国家的財政危機をよそに身を切る勇気を持つ官僚はいないのか、不思議で仕方ない。リーダーシップを失った野田政権は今後、どう漂うのか。
そういえば、この時期、甲子園で高校野球も序盤戦だった。ふつう8月というのはみんなが休暇をとる月であり、国の将来を左右するような政策決定をする時期ではないはずなのだが・・・。