ファテマちゃん物語(3)基金開設
脳神経外科医長原先生とのミーティングの結果(アウトライン)を元に、以下の様な「お知らせ」を、各メディアに緊急発信!! 「どうか取材をしてくれる新聞かTVがありますように、出来れば新聞に・・・」。そんな必死な思いを込めたメッセージが各メディアに送られました。
8年前に家の周りで突然に起こった戦闘にまきこまれ被弾! 入院して傷の手当てのみで退院。父親も戦争で失い、心の痛みと、頭痛との八年間、銃弾が腐食をして鼻から膿が出始めていて余命は2~3年以内と宣告されました。(アフガンの公立病院ICRC Hospital病院長の話)
早急に開頭弾丸摘出手術が必要ですが、現在のアフガニスタンでは手術は不可能のため、前日本心身医学学会理事長で医学博士・吾郷晋浩先生(当時・文京学院大学大学院人間学研究科教授)のご紹介から、藤井先生へそして「国立国際医療センター」(東京都新宿区)の脳神経外科(医学博士・原徹男先生)が中心になり手術をする事が決まりましたが・・・。
入院→検査→手術→静養→退院 約3~4週間、費用は約300万円
ファテマちゃん母子、付添人《AWOA代表 生井(Namai)》往復旅費一人約50万円
滞在費・その他50万円 合計約400万円が必要になります。
この費用は、呼びかけ人NPOアジア戦災孤児救済センターの口座(郵便振替口座:00190-5-110507)に”ファテマちゃん基金”を設け、広く善意を求めて、ファテマちゃんの頭部銃弾の摘出手術を実現、成功させ一日も早くその苦痛を取り除いてあげたい、と祈る気持ちで皆様へそのご協力とご支援をお願いする次第でございます。何卒ご厚意を賜りますよう心からお願い申し上げ”ファテマちゃん基金”開設の趣意書とさせていただきます。
(各新聞社、TVへのお知らせを転載しました)
発信した次の日に、毎日新聞の山下記者から、取材の申し込みがありました。スタッフ一同思わず「バンザァイ」「ああ、思いが通じた。ファティマちゃん光りが見えたヨ!これで早く迎えに行けるネ!」新聞が報じてくれれば、必ず「善意の人々」が動いてくれる。そう信じてました。「こんな大変な世の中ですが、必ず日本人は応えてくれるはず」
ファティマちゃんの痛みと苦しみを解消するという、”奇跡”のはじまりは、毎日新聞のこの第一報がスタートでした。「毎日新聞6月22日夕刊」大きさも驚きなら、その内容の的確さと見出しの的を得た表現に、目が釘付けとなりました。
「どうか善意の人々へ、このメッセージがとどきますように・・・・・」
これは毎日新聞22日のHPを見た「善意の人々」が、夕刊の記事を待たずに早速郵便局へ出向いて振り込み用紙に書き込み、現金を添えて出すという、本当に面倒で手間な作業、なのに行動を直ぐ起こして下さいました。22日から4日間だけで、508人の「善意の人々」が動いて下さいました。匿名ご希望の方以外の「善意の人々」の皆さんの名簿は、こちらです。大感激です!!
日本からの国際電話に、喜びで胸が一杯! 「準備が出来たので、迎えに行くね!」 「ファティマはほんとうに日本で手術出来るんですね?」 「日本の皆さんが、力を貸してくれている。心配ない。それから日本にいるアフガン人も協力してくれてるよ。」 「ほんとうにありがとうございます」 「早く迎えに来て!」 「もうすぐ行けるよ! じゃぁね!」
喜びではずむ母娘の声を聞くうち、胸が熱くなり、早々に電話を切りました。「日本のみなさん、あなた方はやはり応えてくれましたね。今ぼくも喜びで胸が一杯です。感謝です。ニッポンジン・バンザイ!!」
(アジア戦災孤児救済センターhttp://park22.wakwak.com/~namai-stress/awoa/から転載)