きょう8月18日はインド独立のヒーロー、スバス・チャンドラ・ボースが台北の飛行機事故で亡くなった日である。杉並区の蓮光寺では午後1時から66回忌の慰霊祭が行われた。この慰霊祭には何回通っただろうか。
 大学時代にボースと出会い、卒業論文に「インド独立とチャンドラ・ボース」を書いたのは33年前のことである。その後一度もインドを訪れたことがない。 にもかかわらずずっと日本とアジアとの関係が気になっている。西洋のアジア支配という視点に目を転じると見えないものが見えてくるはずである。結果的に20世紀前半の日本はアジアを広く支配する勢力となったが、その裏にあるアジア対西洋という構図があったことを忘れてはならないのだと思う。
 16日の日本の4-6月期のGDP速報値発表によれば、日本のGDPは0.4%増の1兆2883億ドル(ドル換算)となり、同期の中国のGDP(1兆 3369億ドル)を下回った。歴史的分水嶺の日を迎えたのだと感慨深い。中国のGDPはこの5年間で倍増しており、10年以内にアメリカのそれを抜くことは間違いない。その後にひたひたと迫っているのはインド。人口では中国を下回るようにいわれるが、筆者の認識ではパキスタンとバングラデシュを加えた”インド”の人口は中国を上回っており、いずれインドもまた中国に並ぶ日が来るのだと考えている。
 天国のボースはこのアジアの経済的興隆について何と語るだろうか。