ダイヤモンドオンラインに「エコカー大戦争」を連載している桃田健史氏によれば、台湾ではLEV(電動移動体)の推進が国策となっているのだという。LEVは電動バイクやお年寄り用の四輪の電動車なども含まれる分野で、免許の要不要のボーダーラインにあるといっていい。そこことからまだ国際的に定義が定まっていないが、筆者も10年以上も前から台湾で電動バイクが登場してから関心を持っていた。
 自動車のように運転する距離が長くないバイクがなぜ電動化できないのか。日本の道交法が電動バイクの普及を妨げているのではないか。いろいろな思いがあった。
 そのむかし電動アシスト自転車(補助動輪付自転車)が発売されたとき、某メーカーの広報担当者から聞いたことがあるのは次のような話である。
 わが社の電動アシスト自転車はモーターによる”自走”が可能なのだが、原付き免許が必要と警察から言われるのを恐れてわざわざパワーを落としているのだ」ということだった。
 日本では、あくまで「補助・・」でなければならなかったのである。ばかばかしい。
 原付免許は学科試験だけで、運転の技能は問われない。一方、自転車はそこらの空き地や道路で練習をすれば誰にだって乗れるようになる。多少の交通ルールぐらい歩行者でも知っている。もし原付に試験が必要なのだとすれば、学科より運転技能の方が問われるべきだと思っている。
 もし原付免許というものを廃止すれば、日本に「補助・・・」などという概念はたぶんなくなるのだろうと考えている。どうだろうか。(伴 武澄)