定額給付金は、本当に必要な人たちに

 最近、外務省の元役人といい酒を飲んだ。麻生首相が固執している「定額給付金」に対する批判をした後、いったんもらった給付金を「寄付」して本当に必要な人たちのために使う仕組みができないだろうかとつぶやいた。なかなかいいアイデアだと思った。
 ここまで来ると麻生首相はなんとしても定額給付金を含めた補正予算を国会で通すのだろう。問題はその後である。国家的受け皿でなくともいい。地域ごと職場単位で寄付を募る仕組みはそんなに難しくない。赤い羽運動は現に存在する。赤い羽根と違うのは給付された金額をそのまま耳をそろえて寄付するという運動である。
 ハードルは高いかもしれない。覚悟はいるかもしれないが、100年に一度の危機であることを国民的に認識するチャンスでもある。もっといえば、国民的連帯意識が生まれるかもしれない。
 思い出したのは「地の塩の箱」の話である。1956年、キリスト教徒で詩人の江口榛一さんが始めた。駅などに小さな木箱を置いて、お金のある人はその箱にお金を入れ、何らかの事情でお金に困っている人は取り出して使っていいという運動である。
 その後、各地で賛同者があらわれ、「地の塩の箱の会」が結成される。70年代初めには全国各地に700個の箱が置かれ、海外にも広がった。だが世の中が豊かになるにつれて箱の存在は忘れ去られてしまった。
 いまどき駅前にそんな箱を置くことは現実的ではないが、大企業、公務員、労働組合などが旗を振ることもできる。たとえ10%でも2000億円。とてつもなく大きな金額だ。やりませんか。それぞれの職場で「地の塩の箱」運動を!(伴 武澄)

伴武澄 について

新聞記者を定年退職後、高知市へ帰り、旧鏡村でシイタケとクレソンを栽培しながら、はりまや橋商店街で毎週金曜日に露天を商い、その夜に「夜学会」を開催するスーパーおじいさん。
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