友人の園田義明さんの新著『隠された皇室人脈 憲法九条はクリスチャンがつくったのか!?』が講談社+α新書より5月20日発売される。
 前著『最新アメリカの政治地図』(講談社現代新書)はアメリカの経済人脈を徹底的に調べ上げ、そのネットワークから政治力の源を探るという試みだった。今回の『隠された皇室人脈』は皇室のキリスト教人脈から戦後日本政治の中核に迫ろうとしている。
 園田さんは「国際戦略コラム」と「萬晩報」で長期に渡り、国際関係論を中心に執筆してきた市井のサラリーマン。もちろん本名である。とにかく読書量が並大抵でない。前回の『最新アメリカ政治地図』の印税はほとんどが本代に消えたというから大変なものである。
 ネット社会はこうした市井のサラリーマンを言論人に育て上げる機能を果たしてきた。素人のネット小説が出版界を潤す時代であるから、言論人を生んだとしても不思議でない。
 自慢話をさせてもらえば、萬晩報の執筆陣から何冊もの本が生まれている。 ティツィアーノ・テルツァーニの『反戦の手紙』を翻訳したイタリア在住の 飯田亮介さん、 『国際フリーター世界を翔る』の中野有さん、 『命に値段がつく日』の色平哲郎さんらみんなユニークである。確固とした自我を持ちながら柔軟な発想でそれぞれの分野で活躍している。
 その知のネットワークをさらに進化させたいと思っている。財団法人国際平和協会は1945年に賀川豊彦がつくった財団である。筆者はたまたまその運営をまかされているが、平和財団が知的ネットワークの核となる日を夢見ている。