【読者の声】ハイウエーからフリーウエーに
執筆者:中野 有【とっとり総研主任研究員】
【台湾の自動車道はラッシュ時間には無料】上記のご意見、まったくそのとおりだと思いました。読みながら、声を出してうなずいてしまいました。真剣な話、日本の活性化のいちばんの近道だと私も確信しています。日本の道路行政は、だれがどこで意志決定しているのでしょうか。こういうことこそ、政治家の仕事だと思います。官吏には無理です。半年ほどかけて、世界の道路事情の視察でもしてきたら、目が覚めるのではないか。そういう海外視察なら歓迎です。
私は台湾に住んでいます。台湾の自動車道は、込みあうラッシュ時間には無料になります。つまり、朝9時までは無料。込みあう連休も当然無料です。公営駐車場も日曜祭日は無料化されます。高速料金も安い。台北から高雄まで340キロで約1300円ぐらい。福岡から鹿児島あたりまでの距離でしょうか。日本なら5000円くらいですか。
私がよく利用する現場から台北までの区間は徴収所がない。こういう柔軟な発想が、なぜ日本の政治家にはできないのでしょうねえ。ドイツとの差は、悔しいけど、やはり結局そういう政治家しか選ぶことができなかった民度の差ですかねえ。(西府)
【ひろくキャンペ-ンを起こして】とっとり総研主任研究員、中野有様。萬晩報000213には全く同感です。私一人ではないと思います。ひろくキャンペ-ンを起こして、先進国と比べて、いかに不合理であるか、周知徹底させて下さい。(kagetani)
【工事を中断して50カ月】ご意見に大賛成です。そしてひとつつけ加えさせて下さい。私は数年前に50ヶ月間柏市と水戸市の間を自家用車で通勤していました。国道6号線を通っていました。柏、牛久、石岡等市街地では必ず渋滞に遭いました。土浦、水戸のバイパスでは用地の手当ては済んでいるのに工事を中断していて(50ヶ月間)、同様に渋滞に遭いました。
東京での議論は道路はもう終わったと言う論調ですが、決してそんな事はないと毎日運転しながら感じていました。フリーウェイ、国道、県道、その他のもっと効率的な組合せを作り上げれば、この国のいろいろな資源は活用度が飛躍的に高まると思っています。(村上 59歳)
【柏崎市に角栄道路】お疲れ様です。久しぶりに、経済学部らしい勉強をさせて頂きました。
きのう、柏崎に行く途中通称「角栄道路」という西山町の田中角栄さんのご実家の前にアクセスしやすいようにわざわざ高速道路の出口をつくり、おかげで柏崎市民は本来なら短縮できるはずの新潟市から柏崎市へのルートがぐるっと回るはめになったと文句を言っておりました。(勿論、地元住民は支持しておりましたが)あの例を見ると国民一人一人の税金の使い道も一人の政治家の一言によっていくらでも左右できるのだとあらためて世の中の甘さに落胆し考えさせられました。
柏崎という都市は新潟県内で私自身もっとも惹かれる場所でありますが中野さんはこの都市とかかわりを持たれたことがありますか?(美坂 愛)
【問題は高速の降り口の整備】はじめまして、私は内田と申します。中野さんのフリーウェイの記事を読んで感想を述べさせていただきます。
私は年三回、ロスに行きレンタカーでドライブをしています。ここで記事の内容において日本の高速料金が無料になればとありましたが、無料になることは希望しますが、その前にフリーウェイ、つまり立体交差のジャンクション、降り口等の整備が必要と思います。料金が無料で全員が高速を走っても降り口のところには信号機が待っています。
これがあるとせっかく速く走ってきても、待たされる時間が大変長くかかり、逆にそこでものすごいストレスが発生するのではないかと考えられます。依然は私も中野さんと同じ考えを持っていましたが、これをスムーズにするためにはやは高速道路の立体化の工事を促進する必要があると考えます。
日本も早く無料で走れるとどんなにすばらしいかな。片道500Kmぐらいは日帰りでできるとすばらしいですね。
【日本の車を並べたら、国道の総延長よりも長い】お疲れさまです。萬晩報「ハイウエーからフリーウエー」読みました。全く同感です。 バランスシート等のデータを見たことがないので無責任な言い方になりますが、なぜ日本はこれほどの高速料金を払わなければならないのか、疑問です。
半年程ドイツで過ごした時、道路が「フリー」になることが、どれほど景気を刺激するのか興味をそそられました。しかし、その後ノンフィクション作家の佐野眞一による日本の車社会のレポートを読んだ時、その興味も失望に変わりました。現在、日本中で「所有されている車」を並べたら、日本中の国道の総延長よりも長く、海に落ちてしまう車が出てくるとのこと。
つまり、ほとんどの車が「停車・駐車」していることで、車が「走行」しているというのです。しかしながら、中国自動車道も国道9号も夜中になればガラガラで、物資の集積を分散化することが促進させるなど「フリーウエー」の効果は大きいとも思います。また、境港の貿易、北朝鮮・ウオンサンとの次のステージ、オーストリアの政情、ウイーンのカフェなどなど、またおじゃまさせて頂きます。(引地)
【パリからノルマンディーまでは700円】中野さん、全く同感ですねえ。以前の、「料金を100円に」の時にお便りしようか、と思いながらそのままになったのですが、私も、フランスへ行ったとき、ちょうど現地にいた友人の運転で、パリからノルマンディーまで行きました。大阪から名古屋辺りの距離だったと思いますが、その料金が 約700円でした。
昨日、スキーに行くのに 名古屋経由岐阜県の美濃地方まで、250キロほど走ったら、その料金はなんと、約6000円でした。
誰も文句もいわずにお金を払っているのが不思議なくらいです。これで、道路公団が合理的に経営されているならいざ知らず、運輸省か建設省あたりから天下りしてきたOBどもが高給を貰って、優雅に暮らしているその金を払わされている、と思うだけで腹が立ちます。これは、阪神高速などでも全く同じ状態です。
何処かの新聞で、この問題を取り上げてくれないかと願っているのですが・・。(河井)
【首都移転と高速道路の無料化どちらが安いの】萬晩報メールマガジンで拝見しました。首都移転よりも近距離移送の低額化をというご意見を拝見し全くその通りだと感じました。田中角栄氏の日本列島改造論も首都からの距離時間を短くしてゆこうという発想があったかと記憶しております。
発想においてはなかなかよいものがあっても、いつの間にか利権争いの箱もの行政に堕してしまうというのは、いったいなぜなのでしょうか?
利用者(納税者)の利便を全く考えない行政というものの根底には国益(あるいは国家)意識の欠如があるのではないでしょうか?「六甲のおいしい水」を東京に運ぶ運賃とエビアンを東京に運ぶ運賃がほぼ同じだと聞いたことがあります。こんなことも同根なのではないでしょうか?ともあれがんばってください応援しております。ところで首都移転と道路公団の廃止高速道路の無料化どちらがやすいのでしょうか?もしわかったらまた教えてください。
【お金を払うために渋滞はまさに殿様商売】中野様。はじめまして、中川と申します。私は、高速道路を使い毎日通勤している者です。確かに往復350円の出費は痛い。
いつも使っている横須賀横浜道路に枝線として、新しく三浦縦貫道ができ、来月4日に開通いたします。正確な距離はわかりませんが、車で走れば1分か2分の距離の料金が300円です。いままで、横須賀横浜道路が首都圏で一番高いといわれていたので、この三浦縦貫道路が首位になること間違いないでしょう。この三浦縦貫道路を使うことにより、確かに朝の通勤は10分、短縮できるでしょうが、往復で600円をルーチンで使うことはできません。どうやら、道路公団は、世論の声など何のその。無視しまくりですね。
公団側は徴収した料金を道路補修のために必要と言っていますが、料金所での、集金を見ていると、1分間あたり、いったいいくらになるのでしょう。お金を払うために渋滞。まさに、殿様商売。
その道路の修理とは、一般道路に較べて何がどう違うのでしょう。いまだ、納得できる説明を聞いておりません。もし、せめて高速道路が今までの半分になったら私の生活の中で起こる変化を書いてみます。
1 行楽、観光へ行く機会は今の倍以上に増える。
それも、遠くへ。
いままで、高速料金がネックだった山手線越えも楽々。
行動範囲が倍以上伸びるでしょう。
(どこまで行こうか、は距離の問題ではなく料金の問題が大きいから。)
2 今まで、高速を使わずに日常の買い物をしていたが、
これなら、うちから横浜の本牧までの楽々いけます。
きっと、余計なものをたくさん買うのでしょう。
3 実家(宮城県)へは短い休暇でも帰れます。
いままで、移動にかかるお金が大変だったので、できるだけ長期の休みで
と思っていましたが、1泊2日でも十分です。
うちの母と父は二人暮らしなので、将来的に介護するにも負担が小さくなります。
とにかく、お金が地方にばら撒かれる。移動にかかるお金が少なくなれが、その回数が増えます。私たちにとっては、良いことづくめなのに。
どうすれば、政府、公団は動くのでしょうか?署名運動をしてもだめですか?これって、日本を変える起爆剤になると思いますが。(なかがわ)
【実現する方法はないものか】中野さんに同意見です。まさにその通りです。本当に同意見です。
具体的に実現可能なのかは日本の政治をみる限りかなり疑問が残りますがこの案は私も常日頃思っておりました。どうにか実現する方法はないものでしょうかね。このような提案を全国民が見て認識したらどんなに影響があることかと思います。でもメール配信であるとはいえ、多くの人間がこのことの認識を深め世論として影響をもっていけばそのうち変わるかもしれませんね。(terasaki)
【時代の移り変わりに敏感に】いつも萬晩報をありがとうございます。件名の記事はとっとりの方が筆者のようですが、前近代的な発想に閉口してしまいました。
そもそも、地球環境が叫ばれているこの時代、エネルギー効率の悪い内燃自動車交通を褒め称えることが時代遅れだと思います。CO2やNOx、騒音をまき散らす自動車には、川崎でも、尼崎でも、軒並み厳しい判決が出てますし、東京では無料の道路からお金を取って、自動車交通を抑制しようとするロードプライシングが検討されているというのにですよ。
大都市部と地方部では、自動車の価値観が違うのを差し引いたとしても、もう少し時代の移り変わりに敏感になってほしいと思います。これだから、地方は永遠に東京に頭が上がらないって感じがしてしまいます。 地方分権を叫ぶ前に、東京に先んずる発想を。とっとり特派員には是非これを望みます。(Tet O)
【Free Way転換に全くの同感】先日の日本海新聞・潮流を拝読させて頂きました。日本の高速道路・インフラに関しまして、High Way よりFree Wayに転換させるべきとのご意見に全くの同感です。先日、鳥取市へお伺いする事がありまして、お近くの厚生年金会館で所用を済ませた後、貴オフィスへ是非とも訪問させて頂きたかったのですが、時間の関係でそのまま米子へ帰りました。とても残念でした。
小生は、地元の(株)新日本観光センター(鳥取本社)の海外旅行部長として昨年末より故郷・米子で勤務しております。一度、ご挨拶させて頂く機会があればと思っております。(岩佐)
【訴訟を起こそう】日本の高速道路も、法律上は原則無料ってご存じですか。高速道路の建設費は、ガソリン課税と料金徴収でまかない、建設費の償還が終わった後は無料にするのが法律上の建前なんです。ですから、ペイしない高速道路は造らないはずだった。ところが、政治家がうちの県にも、うちの県にもとごり押しを始めたんです。で、建設官僚が悪のりをした。
道路官僚にとって、至上命題は何キロ整備したか。それで出世が決まる。だがペイする道路は大都市道路んはずだが整備率はあがりません。そこで全国の端っこでの道路建設に目をつけた。でもペイするわけがないので、マジックを使った。「道路はつながっているからひとつの建造物だ」そうなると全国のすべて道路整備が終わり、その償還が済むまで料金をとれる。もともと、東名や中央など数路線以外は維持費も出ないんですがこの数路線はものすごく収入がでかい。無料にすれば会計破綻は見えている。道路公団の財務担当者も大蔵省のこの案に飛びついたってわけです。
だから、訴訟するのがいいと思う。しかも、クラスアクションを起こす。判決は、裁量行政行為で、棄却されると思うが、このからくりを国民にアピールすることができる。日野市長が3年前、中央道路に固定資産税を課税すると言い出して建設省ともめたことがあって、道路はかなり調べたことがあるんです。(T.S)
【Freeway Foundationを組織しよう】中野さんのこの件に関しての目的とかゴールはお持ちなんでしょうか?
1.問題提起をする。
2.日本の高速道路を開放(無料化)する。
3.行けるとこまで転がしてみる
で、3.と勝手に判断します。そして、無責任なことを書きます。
通常、問題提起や否定意見も多いのですが、多くが推進派なので如何に日本の高速道路に不満を持っているかが分かりました。今後、これをどうするかアドバイス頂きたく思います。
どうせなら、Freeway Foundationってのを組織して、Web page 立てて、Web や 集会で募金活動したりして、個人や企業から資金を募り、古い高速道営業権を「買い取る」。(第3京浜の営業権ぐらい数十億ぐらいで買い取れませんかね?京都、大阪間の道の一部でも良いし、どこでも良いですけど)そして、無料で開放する。道路の維持費は車の税金上げて賄ってもらえると良いですね。ま、とにかく、第1発目の事例でインパクトを与えることが大事だと思います。
クビになる料金所のおじさんには Foundation で働いてもらいましょう。こういうのが見てみたいですね。すごい無責任ですいません。(M.H)
【パリの市街地の高速道路には料金所がない】中野さん、鳥取の方だったんですね。私の方は大阪府、仕事場は大阪のすぐ南の堺市、自宅は東南方向にある富田林市です。
この間の話に、2つほど書き足しておきます。まず、フランスの高速で、パリなど市街地の高速道路には料金所がありません。そんなところに料金所を設けると渋滞するから、と言うことらしいです。何と言う合理的な考え!これは、台湾の高速道路の考えと似ていますね。
もうひとつ。私が大阪市内から自宅へ帰る時に利用する、阪神高速が10年程前に延長になり、我が家にかなり近いところまで行けるようになりました。この道路が開通した日に走ったのですが、時間にしたらホンの2~3分の区間を走って、新しい区間の追加料金が200円。
それでも、少しは便利になったのに満足していたら、その200円だった区間が和歌山まで延長され、阪和自動車道として全線開通した途端に、なんと料金は400円に値上げになりました。別に区間が延長されたわけでもなんでもないのに。
それだけでも憤慨物なのに、その後の阪和道料金の値上げにあわせて、今では、たった2~3分の区間の料金が何と500円になっています。もう、最近はアホらしくて滅多に通らなくなりましたが、こんな事一つ取り上げても、道路公団というところがいかに怠慢な殿様商売をしているかよく判るというものです。
我々利用者の方から、声を大にして改善を望むしかないように思います。今後も時々こういう話題を取り上げて下さい。期待しています。(河井)
【物流経費が高いのも料金制度のため】ハイウェーからフリーウェーへを読ませて頂きました。戸田と申します。私も前から高速道路が無料になると経済効果に多大な影響があるのではないかと考えてる一人です。日本という国は確かに戦後経済大国の道を歩んできたとは思うのですが、生活のコストが余りにも掛かり過ぎてる感があります。その大きな要因が高速道路の料金と考えています。
物流のメインがトラック輸送に頼ってる今、ガソリン税・重量税等車を運行するためのコストが掛かり過ぎてる現在の構造上それを補うため物の値段は上がっていくのが常のはずですが価格破壊などという状況の上で物流関係の業界では十分な利益を上げられないままになっている気がしています。
また、国内観光の盛りあがりがないのも高い高速料金のためと感じています。我家でもキャンプなどで移動することが多いのですが高い高速料金がネックで中々県外のキャンプ地に出かけるのも躊躇してしまうことがたびたびあります。私みたいな日本の平均年収以下の国民にとってはこの国はお金が掛かりすぎてすみにくい国になっております。
早く国会の偉い先生といわれる方々がこれに気付いて速く手を打っていただければいいのですが、なにやら自分の利益やしがらみの利益に操られて、これから先の明快なビジョンを示してくださる方が見うけられませんね。悲しい状態ですね。これからも大変でしょうが問題提示を頑張ってくださいませ。
【菊池毎日編集委員が同じ趣旨の記事】萬晩報の配信いつもありがとうございます。2月13日の「ハイウエーからフリーウエイに」(中野氏)を興味深く読みました。ご存じのこととは思いますが、高速道路のフリーウエイ化については、98年8月号「ザ・リバティ」に緊急提言(今後20年間の交通革命による経済効果も含めて)として発表されています。また続く99年1月号にも同じ趣旨で2回目の提言がなされています。これを受けて(と思いますが)、その1-2ヶ月後に、毎日新聞で菊池哲郎編集委員がやはり同じ趣旨の記事を書いていました。(T. Adachi)