石破さん、何しに訪米したの?
6日18:40 政府専用機でアメリカに向け出発(以下、すべて日本時間)
7日07:18 ワシントン郊外のアンドリュース空軍基地着 大統領迎賓館ブレアハウス泊
8日01:54 ホワイトハウスでトランプ大統領と首脳会談(~02:27)
02:29 ワーキングランチ(~03:44)
04:20 共同記者会見(~04:57)
05:26 アーリントン国立墓地で無名戦士の墓に献花(~05:47)
07:41 アンドリュース空軍基地を出発
21:35 羽田空港着
石破首相は、羽田を出発してから51時間で帰国した。ワシントン滞在はほぼ24時間。往復27時間は機内。トランプ大統領との会見はたった33分。前の日、トランプ大統領はネタニエフ首相を会い、「アメリカがガザを所有する」と発言し、世界を驚かせたばかり。それでなくともトランプ大統領は「グリーンランドを買いたい」「パナマ運河を戻せ」など国境の変更を求める”暴言”を連発し、世界秩序安定の維持に正面から挑戦する政治姿勢を見せている。僕らが育った時代、アメリカは民主主義の橋頭保の役割を果たしていると教わって来た。
そのアメリカを真っ向から否定するトランプになぜ「会いたい」のかまずもって分からない。会えば、必ず日本に対して厳しい要求を突きつけるだろうというのが事前の予測だった。だが、会談で対米貿易赤字の解消を除いて、日本への要求はほどんどなかった。多くのメディアはそれを好意的の報じている。日本製鉄によるUSスチール買収問題は「買収でなく投資」で「合意」したというが、意味の分からない「合意」だろうだし、潰れかけている会社の買収など政治が介入する問題ではないと思っている。
日米首脳会談というのなら、中東やウクライナ問題で意見交換するのが本筋だろうと思うが、報道によるかぎり、石破首相から問題提起した形跡はない。
共同声明の「インド太平洋地域」では「中国による東シナ海の現状変更の試みに反対する」と明記したが、トランプ大統領こそが「世界の現状変更」を要求しているのではないか。石破首相は「恐ろしい方との印象がなかったわけではないが誠実で強い意志を持ち、世界に対する強い使命感を持っている」と持ちあがた。