日本で金利が戻った日

9月1日、日本の長期金利が3,0%を超えた。30年ぶりだという。かねてから3%以下の水準は「金利」と言わないと考えて来た。長期金利は経済の体温計と言われてきた。高すぎても低すぎてもいけない。ようやく経済の体温を測れる水準を取り戻したというのが正直なところだ。
日本の失われた30年。日本の経済はほとんど政府が支えて来たと言っていい。円高といっては経済対策。通貨ショックといっては補正予算。金融破綻はその典型で大手金融機関すべてに政府が強制的に資金をつぎ込んだ。2010年代、安倍政権が誕生すると、過去に発行した過大な国債を日銀に買わせて、ゼロ金利を維持した。
長期金利3%復帰はそうした政府による市場管理がもはや限界に達した結果ではないかと思われる。市場を恣意的に管理できるほど日本経済は強くなくなったということでもあろう。
個人的に長期金利が3%を超えたのは、8月31日に締め切った来年度予算の概算要求規模が143兆円を超えるという報道がきっかけだと考えている。ある意味で日本売りだと思ったので、当然、為替市場で円売りが始まるのだと考えたが、為替市場はすぐには反応しなかった。逆に2日後の2日、160円台だった円ドル相場は155円台へと円買いドル売りに転じたから驚いた。
1日の日米財務相会談でアメリカ側が日本の利上げに言及、日銀総裁も利上げを示唆したから円高に振れてもおかしくない情勢だった。一方で、日本の長期金利3%乗せはある意味、「金利」がつく通貨円復活の意味合いもあったから、海外投資家が円を買う動機となったと説明されても納得がいく様相だった。円が急騰した直後、円安を恐れた政府が為替相場に介入したのではないかと思ったがどうもそうではないようなのだ。
