来年度予算に計上されている春野文化公民館(仮称)の建設費、2年で9億2000万円について質問した。この建物は現在、主に音楽練習室として利用されている筆山文化会館と春野公民館を合築するもの。一年前に、筆山は土砂災害特別警戒地区に指定されているので「改築」はできないと説明を受けていたが、実際には土砂災害を防ぐ手立てをとれば、建設できるものだった。特別警戒地区の解除の努力もされていない。筆者の見立てでは、どうみてもレッドどころかイエローでもない。筆山は市内そのもので職場からも近い便利な練習場、春野は10キロ以上離れている。改築ができないのならともかく、改築が可能なら筆山に建替えればいい。春野公民館はピアステージという立派な文化施設が隣接し、公民館機能など明日からでも代替できる施設。そもそも建て替えの理由もない。桑名市長は「防災マップでも赤色と黄色で危険だ。利用時に何かあったら伴議員が責任取れるか」と珍しく感情的な答弁したが、「そんなに危険なら今直ちに使用禁止にすべきだ」と応酬した。

 今日の高知市議会でのやりとり

①春野文化公民館の建設費が 9 億円を超えるのには驚いた。春野町には15もの公民館があり、今直ちに必要とは思えない。ピアステージを含めて代替可能。財政がひっ迫しているこの時期に建設を決断した理由を知りたい。
〇 筆山文化会館は、ユースホステルとして昭和38 年に建築した建物と昭和39 年に建築した管理人室、昭和 55 年建築の会議室を合わせて文化会館として運用している施設であり、現行の耐震基準に適合していないことに加えて、施設自体の老朽化が深刻で、早急に、大規模な改修が必要な状態となっておりますが、立地場所が土砂災害特別警戒区域内であるため、現地での改築については、安全面等 について課題があると考えます。
〇 一方の春野公民館は、昭和 48 年に建築された建物で、地域の生涯学習活動の拠点となっており、施設自体は耐震基準に適合しておりますが、建築から 50 年以上経過し、大規模な雨漏りなどにより施設利用に支障を来すような状況が見られ:利用者からは、老朽化対策に加えて、エレベーターの設置など、バリアフリー化を求める声もお聞きしております。
②春野公民館も古いが使えないのか。 ピアステージには大ホール、小ホール、練習室もある。筆山文化会館の代替施設としての使用は可能に思うがどうか。
〇 春野公民館につきましては、 平成26年度の耐震診断では耐震性を有するとの結果が得られておりますが、 昭和48年の建築から既に50年以上が経過し、 施設の老朽化は著しく進んでおります。
○ 具体的には、大規模な雨漏りや漏電、外壁の剥離、設備の故障等による施設の使用停止など、これまでにも、利用者の皆様に、ご迷惑をおかけする事態もたびたび発生しており、その都度、応急的な 修繕は行ってはいるものの、抜本的な解決には至っていない状況で ございます。
○本施設は、 現行のバリアフリー基準にも適合しておらず、利用者からは、エレベーターの設置やトイレの洋式化を求める声が多く寄せられておりますことから、施設全体の老朽化、特に、建築から50年以上経過している状況等を考慮しまして、現位置での改築を決定したものでございます。
○ また、本施設の立地しております、土砂災害特別警戒区域において、建物を建築することは禁止されておりませんが、現在の敷地が 狭陰であることや土砂対策として、敷地内に擁壁等を新たに、設置するなどの対策が必要となることから、安全面等を考慮し、移転合築を決定したものでございます。
○ なお、音楽練習室につきましては、先ほど申し上げましたように、現行の耐震基準に適合しておりませんので、移転後の利用について は、課題があると考えます。
③春野は遠すぎる。利用者の半分も向こうに行かないのではないか。音楽練習室は別棟で壊すのはもったいないと思うがどう考えているか
〇 筆山文化会館は、中心市街地に近い立地でありますので、春野地域への移転により、市街地からの利用者の方々にとりましては、移動距離が延びることとなりますが、令和7 年 4 月の「春野公民館 · 筆山文化会館合築基本計画」策定の際には、筆山文化会館利用者へ のアンケートを実施し、多くの方々に、引き続き、ご利用いただけ ることを確認しております。
○ 同アンケートにおいては、防音機能の強化や彫塑・陶芸制作に必要な洗い場や作品保管場所の確保など、機能面において、具体的な ご要望も多数いただいておりますので、・今回の新施設の設計内容に反映し、筆山文化会館の機能と魅力を新施設に引き継ぐことで、現 在の利用者に加え、新たな個人や文化団体の方々にもご利用いただ けるよう努めてまいります。
○ このことから、不特定多数の方が利用することとなる施設が、生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる土地 の区域に立地することは避けるぺきであると考えております。
④土砂災害特別警戒区域には建て替えはできないとの説明だったが、(一般論として)本当にそうなのか、都市建設部 長に伺う。
〇 筆山文化会館が立地している敷地の大部分は2022年に高知県から急傾斜地の崩壊等の発生が想定される場所として、土砂災害警戒区域に指定されているほか、旧ユースホステルの建物の一部は土砂災害特別警戒区域として指定されています。
○ 土砂災害特別警戒区域は、急傾斜地の崩壊等が発生した場合には建築物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生ずるおそれがあると認められる土地の区域をいいまして、居室を有する建築物は立地を避けることが望ましいとされています。
○ 建築基準法では、同区域内に居室を有する建築物を建築する場合、構造規制が適用され、具体的には、崩壊した土砂の衝突や土石流の 堆積といった外力で、建築物が倒壊·崩壊しないように、外壁や擁 壁等を鉄筋コンクリート造等の強固な構造とすることが義務付けられております
○ このように、現施設は、耐震性の不足、老朽化の深刻化、さらには、土砂災害リスクという 3 つの課題が重なっている状況であり、利用者の安全性を確保しながら長期的に継続して使用することは 難しいと判断したものでございます。
○ なお、ご紹介のありました、管理人さんの件につきましては、私どもの説明不足などにより、現状の認識を違えた部分がございましたことについては、申し訳なく感じております。
➄管理人さんに建物の強度について聞くと毎年調査をして問題ないとされており、雨漏りもなく「まだ利用できる」 と話していた。二階のトイレは使えないがこれまで修理し てくれなかっただけだという。建物自体、使用に耐えないのか。
〇筆山文化会館では、建築基準法に基づき、専門業者による「建築 物の敷地及び構造」の点検を3 年に1 度、給排水設備や防火設備など「建築設備」の点検は毎年、さらに半年に1 度は、担当者による目視点検を実施しているところでございますが、これらの点検においては、既に、配管の保温材剥離や漏水、外壁や屋上コンクリート の亀裂などが多数指摘されていることに加えまして、現行の耐震基準に適合していない状況でございます。
○ また、2 階のトイレにつきましては、令和3 年度に配管からの漏水が発生した際に、コンクリートの中性化が進んでいることが判明 し、修繕する場合には、給排水管の取替をはじめ、コンクリート及び天井の補修が必要でありますことから、根本的な解決には、費用 面の課題が大きく、やむなく、使用を中止しているものでござす。
○春野町には、春野公民館のほかに、地域ごとに設置された15 の分館がございますが、春野公民館は春野地区全体を対象とした中心的な公民館として、年間を通じて文化教室や市民学校など多様な生涯学習プログラムを実施しており、分館につきましては、地域 住民の身近な学習・活動の場として機能しております。
○加えまして、春野文化ホールピアステージにつきましては、大ホール・小ホール・練習室を備えた施設ではございますが、貸室数や機能面において、音楽・絵画・陶芸など多様な利用ニーズや継続的な生涯学習プログラムに対応することは難しく15の分館やピアステージを、華山文化会館と春野公民館の代替施設とすることは困難 であると考えております。
〇 施設合築に向けましては、まず、この2つの施設につきまして、本市の公共施設マネジメントの基本目標として掲げる管理の最適化、機能の最適化、総量の最適化を念頭に、安全性と機能性を重視 した施設として合築を行うことで、有利な財源として、「公共施設等適正管理推進事業債」の適用が可能となっております。
○この起債は、令和8 年度で終了予定であり、令和 8 年度中の工事着手が必須となることから、財政がひっ迫する中ではございますが、喫緊の課題であります、安全性の確保、老朽化対策など市民サービスの維持と併せて、財政負担の軽減化を両立できる最も合理的な手法と判断したものでございますので、何卒ご理解を賜りますようお顧い申し上げます。

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