トランプ時代におけるグローバルガバナンス
世界連邦日本大会2025 基調講演-10-05
こんにちは。皆様方から非常にご丁寧なご紹介をいただきました杉山でございます。肩書きは外務省顧問ですが、政府の職員としての発言ではございません。私の個人的な感想を申し上げさせていただきます。おそらく皆様方一番ご関心が強いのは実際、トランプって何なのか、その本質はどこにあって、我々はそれに対してどう対応したらいいか。ということについて、私の個人的な感じを申し述べさせていただきたいというふうに思います。今回のテーマは、「トランプ時代におけるグローバルガバナンス」ということだと思います。
そのトランプさんが、まあ第一次、私が後半の三年は、日本代表する大使を務めていたわけでありますけれども、それから、四年のバイデン政権を経て、トランプ二次政権が始まって、今八か月ぐらいですか。あと三年ちょっと、よほどのことがない限りは、トランプさん、日米の政権が続くということなんだろうと思いますけれど。一体なんでこういうことになっているのかということについての私の個人的な考えをまず申し上げたいと思います。
結論を言うとですね、トランプさんはよく言えば類まれなるリーダーシップ、カリスマ的な指導性、指導力、悪く言えばちょっと今までにない非伝統的というか、伝統的なスタイルではない,個性的なリーダーでありますから、このトランプさんという人の持つ個性、個人的な魅力、あるいはめちゃめちゃなやり方がこれだけ世界を振り回しているというのは間違いないのでありますけれど、ただ、冷静に考えてみると、トランプさんが出てきたのは、何もトランプさんのこの強烈な個性でこういうことが起こっているというよりは、トランプさんという人は、アメリカ、来年、建国250周年になりますけれど、このアメリカの大きな歴史の流れの中で結果として出てきた人が、トランプさんが生んだものがこういうことになっているのではなくて、アメリカという社会、経済、政治全体がトランプさんみたいなものを生んだんだというふうに思った方がいいとずっと思っていました。
アメリカは若い国でありますけれども、250年の歴史を持ったこの国の大きな10年単位での変化、変容、うねりみたいなものの結果で出てきたというアメリカの国内の要因だけではなくて、国際社会全体が、今年たまたま先の大戦が終わってから80周年になる。第二次世界大戦が終わって、国際連合ができてからちょうど今年は80年になる。この80年経った戦後の国際秩序、社会全体の中で、やっぱりこういう感じの人が必要とされて出てきたやっぱり結果だったのではないか。つまり、国内のアメリカ社会の大きなうねりみたいなものの結果として出てきたというだけではなくて、国際社会全体がこういうような超大国のリーダーを生んだというふうに見たほうが客観的ではないかと。ちょっとややこじつけの後付けの議論かもしれませんけれども、私はずっとそういうふうに思ってまいりました。
そういうと、まずアメリカの変容って何なのかと。実は,私、アメリカに勤務したことは、あのワシントンに住んだ計七年ぐらいの短い期間しかありません。一番最初に住んだのは、一等書記官として、1980年代後半から90年の初頭、ちょうど日米貿易摩擦の最後の頃、半導体交渉とかですね、そういうことばっかりやった時代、もう徹夜でアメリカの通商代表部に行って、こんな嫌な人たちと交渉するのは二度と嫌だと思ったのが最初でありました。ただ、そうは言ってもアメリカは日本にとっての唯一の同盟国でありますし、貿易なんかやってると本当に嫌な奴だというふうにたくさん思いました。けれど、やっぱり日本の安全保障を考えると、あるいは経済貿易なんてそうなんでありますけれども、アメリカの国にはとても身は成り立たない。そう思って友達もたくさんできましたし、基本的には明るくて大雑把であるけれどもいい人たちだと思って、2回目が先ほどからご紹介いただいているように、
第二次安倍政権の途中で事務次官を辞して駐米大使として赴任して約3年弱、トランプ第一次政権のときに務めを話してまいったわけであります。やっぱりちょっと私の個人的なことを申し上げたいんですけれども、一等書記官のときにいたときには全然わかんないと思ったことがあります。
それはやっぱり日本の大使だけですね、これ私だっていうことではなくて、どうも戦前からそうだった話になりますけれども、あの社会では非常に別格に扱ってくれる。非常に大事にしてくれる。アメリカ社会は本当にアングロサクソンが,ずっと仕切ってきた、ある意味では階級的な社会、ある意味では人種的な社会。しかし、アメリカの建国の理念というのは、イギリスから独立したわけでありますから、大陸ヨーロッパから、その王政の圧政が嫌で逃げてきた人たちが、自由、民主主義、迫害、人権、そういうものの理念によって作った国でありますから、階級社会とかですね、人種差別とか、そういうことは真っ向から反対して作った理念の国なんであります。これは間違いではありません。おそらく来年250周年の建国のお祝い、大騒ぎにするんだろうと思いますけど、こういう理念こそ大事だということを盛り立てて、いろんな議論をするに違いないんであります。で、何度もいなすように、それは嘘ではありません。しかし、その実態はですね、よくよく見てみると、人種差別はやっちゃいかん、自由迫害平等なんだというのは、人種差別があるから、自由迫害平等というのは必ずしも簡単にできないから、そういうことを常に掲げて言わないと国の運営ができない、そういう国としてできたんだというふうに思ったというのは、大使になってつくづく思ったわけであります。なぜそう思ったか。
ワシントンの中には、日本にも若干そういうのがありますけど、しかし、ああいう社会はやっぱりヨーロッパの伝統、イギリスの社会、フランスでもそうかもしれません。ドイツでもイタリアでもそうかもしれませんけれども、私は教育を受けたのがイギリスなので、イギリスのことは非常にそうだな,というふうに思っていた。いわゆる社交クラブ。まあ、日本にもいくつかありますし、私もあの、そういうクラブに入って、あの、東京で入ってますけれど、もうそれとはもう全然桁が違うっていうか。ええ、そういうクラブというのは、ワシントンの真ん中に有名なやつが3つあります。で、その中で一番伝統的だというのが、メトロポイタンクラブというところになってるんですけれど。大使になってメンバーになれと言われて、しばらく待って面接をして、ちゃんとお金を払って、メンバーになって、今でもメンバーに なってます。ここに行くとですね、まあ極 端なことを言うと、ほとんどアングロサンソンしかいな い。4階に大きな食堂があって、なかなか美味しいご飯を出してくれるんですけれど。ここに日本の方を連れて行って、4人でテーブルで日本語でしゃべる気には到底ならないような場所であります。ちょっと英語以外の言語を使って、それもなんか訛りのある英語を使うのはとてもはばかられるような場所であります。それ以外にコスモスクラブとかユニバーシティクラブとか、あと2つあるのでありますが、コスモスクラブの方が。レベル水学賞とか経済学賞を取った学者が集まっているところと言われたクラブ、最近ちょっと変わったみたいなんですけど、雰囲気は全然違いますが、でも似たようなところであります。日本にも有名なゴルフ場ゴルフクラブってありますけれど、しかし、アメリカのワシントンの著名なゴルフクラブって3つあるんでありますけど、そのうちの1つのメンバーだったんですが、ここも,およそアングロサクソン以外の人はいないというとちょっと言い過ぎですけれど、非白人のメンバーというのは私ぐらいしかいない。あと数人おられますけれど、そういうところであります。
先ほどご紹介いただいたように、私、今回1か月弱、アメリカ行って、東海岸だけでありますけど、最後にニューヨークに行ってまいりました。ちょうど国連総会の演説の時期、9月23日ぐらいに一般でありますが、あとちょっとお話しします。トランプ大統領の演説の時、石破総理も来られて非常に立派な演説をされた時、私はもちろん政府の職員ではありませんから、国連総会にいたわけではありませんが、その時にニューヨークに滞在していました。毎年そうなんでありますけど、今年は80周年ということがあったのかもしれません。だいたい国連総会の第1週目、9月20何日ぐらいからの1週間というのは、とにかくミッドタウンの40丁目前後の3番街から5番街とあの辺りっていうのはもう全く車が動かなくなる。各国車がいっぱい来ますし、アメリカの大統領が来るときはもう全部止めちゃいますから、車も使えない。それからホテルもない。もう各国みんなホテル取っちゃうんです。
ええ、私もそういうことをあの、分かってやるべきだったんですけれど、ええ、7月頃にじゃあ行こうかと思ってホテル、あの頼もうたらもう全くないと。で、実はあの友達に言ったら、ええ、あなた、メトロポリタンクラブのメンバーでしょうと。で、ワシントンのメトロポリタンクラブはニューヨークのあのクラブもあのつくらいあるんですけど、そこに言えば、そこはあのクラブのメンバーでないと、あの泊まれないんですね。それはきっと泊まれると思うよと言って、私は今回初めてユニオンクラブという、あの60丁目ぐらいの真んの中にある。ところに1週間ぐらい泊まってきたんでありますけれど、やっぱり行ってですね、まあそれはベトナムクラブもそうだから、こんなもんだろうとは思ってましたけど、あの人種のるつぼの59丁目とか67丁目の4と5の間具合っていうのは、非常にミッドターンでもいいところでありますから、
そうでないところのように、いろんな人種の人がおられるというよりは、白人が圧倒的な多い、そういうブロックの一角で静かな街ではありますけれど、しかし、クラブの中に入って、こんなニューヨークのマンハッタンのど真ん中で、こんな世界もあるのかというふうに驚くような、とにかくアングロサクソン中心とした白人しかいないというクラブでありました。確信の高いところでありますから、我々旅行者だったんでありますけど、ある時はちゃんとスニーカーを見て、ちゃんと靴履いてですね、ジャケットでネクタイはしないと中に入れないというのは堅苦しいところでありますけど、しかし非常に快適なところであります。何を言いたかったかというとですね、アメリカはああいうふうに見えて、圧倒的に見えないところでこういう社会があるんだと。
さっき申し上げた大使になって、もちろん一等書記官のときも当時のワシントンの駐米大使であった、私が一等書記官だったときは、まさに大使だったんでありますけど、浅田さんなんかに連れて行っていただいて、そういうクラブにゲストとして行ったことはありますけれども、メンバーとして大使になって初めてでありましたから。それで、そのウドゥルタンクラブのメンバーになって、七味解決も待たされてですね、5回も6回も面接して、メンバーにしてもらうと思うんですけど、ボードの人たちが普段普通の人は使わないクラブの第二の地下にあってですね、アインセラードの国で私も歓迎をしてくれたんですけれど、その時ちょっと正確に覚えてませんけれど、日本大使でこのクラブにメンバーになってくれる栄誉を我々持つのがあなたで十万人目だと。つまり、戦前の来栖さんとか太平洋戦争に突っ込む前の。
大使もあそこのメンバーだったんだそうであります。確かに記録見るとですね、一番最初、どなたの大使があそこのメンバーだったか知りませんけど、日本大使だけは非常に別格に扱われて、そこのメンバーの白人アングロサクソンの中の非常に排他的なメンバー、クラブにしてメンバーにしてくれていた。あんたも久しぶりにこのメンバーになっていて、非常に我々としては嬉しいというふうに言われたのであります。要するに、若い時から駐米大使の先輩だったり、政党があって、なるほど、こういう世界があるんだというのは分かっていましたけれども、大使はそこで勤務して、こういう社会が本当にまだ動いていて、こういうことでいろいろやっているんだということを強く感じて、で、それがトランプの本質であります。トランプさんという人は、こういうものに対するアンチテーゼを示している人だと思います。
心の底からそういうずっとやってきた伝統的な支配をしている人たち、まあちょっと日本語になかなかならないんでありますが、いわゆるデジタブリスト・ソサエティに対する徹底的な反感、これがトランプさんの私は原点だというふうに思います。トランプさん自身がですね、お父さんの有名な不動産業を営んだビジネスマンでありますし、非常に裕福な方であります。色々とビジネスでは男女があったかもしれない。あるいはお父さんやお母さんとか色々あったとか映画で出てきますから、本当はどうだかわかりませんけど、非常に難しかったのかもしれません。大学だってプリンストン大学という異常な名門校に行かれた、いわばエスタブリッシュメントのうちの一人であるはずなんでありますけれど、そのトランプさんがやっぱり心の底から、これはインチキだというふうに思ったに違いないんであります。
ええ。だからトランプさんのやってることっていうのは、あの後でちょっとお話しますけど、ちょっとやり方があまり乱暴でですね。あんまり品のいいやり方ではないし、ちょっとこれじゃあ持たないんじゃないのっていう感じが確かに今非常に強くはなってるんですけど、にもかかわらず、なんでこんなに強いのか、なんでこんなに基本的な人気があるのかっていうのは、これはインチキだっていうところがすごく当たってると思ってる人が多いからじゃないかと私は思っています。
こういうのはどの社会でもあるかもしれません。いわゆるポピュリズムが浸透して大衆的な民主主義が広がると、その前の規制のエスタブリッシュメント、規制の権力を握っていた人、あるいは権力を握っているだけではなくて、そこでおいしい資料を捨てたじゃないかという人たちに対する根本的な反感というのは、それは5年や10年だとか、みんな我慢するかもしれませんけど、何十年もやっていると、これはおかしい,で、まあ、革命を起こすというところまではいかないかもしれないけど、これをなんとかもうちょっとちゃんとしたところに戻さなきゃいけないっていう根強い、そういう感じが、こう大きな社会の中でうねってなって出てくるというのが、この大きな背景になっているんじゃないか。まあ、日本だとそうかもしれません。ヨーロッパだとそうかもしれません。
だけど、アメーバの社会というのは、さっき申し上げたように、本来はそういうことを否定して作ったはずの社会なのに、なぜこんな認知がまかり通っているのかという声が。ええ、まあ、結局250周年というのはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども。ええ、太平戦争終わって、第二次世界大戦も終わって80年ぐらい経つ。まあ、トランプさん出てきたのは今から8年か9年前なんですから。ええ、そういう大きな。戦争みたいなものがあってから、半世紀以上経って、その間もベダム戦争だとか、人権問題だとか、いろんな問題があったかもしれません。しかし、冷戦が終わって唯一の超大国になったアメリカの中で、そういう感じが出てきたことの一つの結果象徴なんだったのかなというふうに、つくづく思っている次第であります。かつて加えて、そういう中でですね、
アメリカは250年を来年お祝いするだけではなくて、今言われているのは2032年。これから10年もしないうちに、一人当たりではありませんけれども、全体のGDPの大きさでは、中国に第一位の座を抜かれる。おそらく20世紀の半ば以降、今に至るまで、アメリカが国際社会の中で経済的な一番の地位を明け渡すというのが初めて起こる。2032年だというふうに予測されているんだそうであります。その後、人によってちょっと違いますけど、2042年から46年ぐらいには、アメリカの総人口が3億5000とか、それぐらいだと思うんですけれど、そのうちの半分以上の人口が非白人になる。これまでなんだかんだ言ってもアメリカは7割とか8割が白人でした。
黒人が多いとか、ヒスパニックが多いとか、アジア系が多いと言っても、ついこの間まではアメリカの人口の圧倒的な過半は白人だったわけであります。それがあと何十年か、もうすぐ目の前に、人口の半分が白人でない人がアメリカの国民が、アメリカのGDPも全体的にさっき言ったように中国に抜かれる。そういうアメリカの中で、果たしてこれまでのSWS,やり方でいいのか、あるいはインチキだったんじゃないかという繰り返しを申し上げてあれですが、それを言ったのがトランプさんだったんじゃないかというふうに私は思えてなりません。そのトランプさん、実は今年の2月に行ったときに、トランプ一次政権のときの側近だった閣僚とか、今でも来られる上院議員たち、
何人かの人は、トランプさんという人は自分でそういう意識を持って、歴史観なり哲学を持って、このアメリカの社会をどうしようとか、国際社会の父をどうしようとかいうことはあまり考えているわけではないと思う。この人には哲学とか理念とかいうことはあまりない。この人が大好きな言葉、常に彼が使う言葉はLet S make a deal.とにかくdealしようと。それでいくら勝ったとか負けたとかいうことをやるのがこの人の特徴だったので間違いないんでありますから。そこにビールメーカーには、そういう深い哲学とか歴史観とか倫理観とか社会観とか、そういうのはあまりない。だけれど、この人は非常に勘のいい人で、運も強い。物事を見抜く本質を見抜く力がある。だからこそ、こんなに裁判でやられたり、こんなにみんながやりすぎだって言っても、この人相当強い。そうでなきゃこんなに強くなるわけじゃない。
ええ、あの、私、よく言うんですけれど、確かにトランプさんっていうのは非常にできた通りは、非常に強い大統領の権限を集中して行使している。ええ、これじゃあ、あの中国とロシアとあんまり変わんないじゃないかと。ええ、これはちょっと後でしますけれど、ええ、そういうことをあの、言われます。あの側面でわたっていると思いますけれど、決定的に違うんです。トランプさんはすでに選挙を考えて、選挙に勝つことを考えてやってきて。8年前には、総得票ではその時の対立候補であった民主党のヒラリー・クリントン候補が、得票数では多かったにもかかわらず、アメリカの選挙人制度の中で、300何人かの選挙人を取って、270人の選挙人を取れば勝つような制度がありますから、それで得票数は負けていたけれども、選挙人の数で当選した。で、その4年後には全く同じ数だったんですが、対連の候補に負けた。
で、この4年間ずっと頑張って、とにかくもう1回やり返すんだと言って勝ったのが去年の11月。この時には選挙人の数を大幅に上回って312だったわけさ、取ったと思いますけど、435日、270必要なところを300ずつ取って、大勝しただけではなくて、総得票数も確か5%以上差をつけて勝った。だけどよく見るとですね、アメリカの選挙で皆様がご案内だと思いますけど、50州の選挙人、割り当てられた選挙人、435人のうちに270人を取った人が大統領になるっていう選挙でありますから、それぞれ各州の選挙の結果を見ると、開いてないところは0.8%ぐらいしか開いてないんですね。対象はして、数は確かに勝ってるんですが、
それぞれの州の投票数を見ると、どこでもものすごい爆勝ちをしたわけではなくて、僅差で勝ってる。開いたところは4、5%開いてるんですけれど、だいたい1、2%の差でずっと勝ってた。当時のカマラハリスさんに対して勝った。だから、この選挙で5%の差ってのはちょっと開いてるかもしれませんけど、0.8%の差っていうのは、ちょっと雨が降ったり、雪は降らないでしょうけど、風が吹いたりして投票率が変わると変わるぐらいの数字で勝ったのは去年の11月なんですが、結果の数字は勝ったんです。要するに何が言いたかったかっていうと、やっぱりアメリカは民主主義の国でありますから、とにかく1にも選挙に勝つことを考えて、彼はこれだけの力を持ってきたので、選挙を経ずしてトップに立った。それぞれ選挙だっていろんな言い訳があるのかもしれません。ロシアだって一応大統領選挙やってるわけでありますから。
だけど、投票率が90%ぐらいで、その人の得票率が90%を割るとすごく少ないっていう、そういう選挙じゃありませんから。全体にとったって51%とか、そういう本当の選挙だと思いますから。日本だとそうであります。やっぱり民主主義の根幹は選挙。この選挙に勝って出てきた人というのがトランプさんでありますから、これはディクテーターではないんであります。ただ、選挙に勝って出てきてもヒットラーに対ディクテーターになる人もいます。ヒットラーの独裁というのはワイマール憲法の下で出てきておりますから、選挙されたてまでデータが出ないという保証があるわけでありませんけれども、しかしトランプさんは今おそらく一番考えていることは、来年の中間選挙で本当に共和党が勝てるか、あるいはこれから3年半後4年ぐらい経った時に共和党の候補、トランプさんはアメリカ合衆国の憲法を変えない限り賛成ありませんから、彼はもう1回。
参戦、再選にチャレンジすることはないでありますけれど、次に誰がなるかどうか知りませんけど、共和党が政権維持できるかということを、それは間違いなく考えているんであります。で、ですから。いうこう常に選挙を考えて選挙で民意を引きつけないと政権の運営ができないというのは独裁国家ではないと私は思っています。それでただ選挙さえやっていれば、必ずその民意を引き連れて大きな方向を間違えなくなる。それはそうでもないかもしれない。まあ、ヒットラーの例を挙げるまでもなくですね、本当に選挙で民意によって選ばれたその人が。
我々が考えるような正しい方向に持っていけるかというのは、やっぱりその国全体の民意の成熟度、正しさ、そういうものによっているというところがあるので、怖いところもあるかもしれません。が、しかし、選挙によって選んでリーダーがいろんなことをやっていくということに変えた良い方法があるかというと、おそらくないんだろうと思います。だからそこはえ、教育とか啓発とか、いろんなことを通じて、民意を啓発しながら選挙によってリーダーを選ぶというのが、おそらくベストではないかもしれないけれども、それ以上いい方法はないということに違いないと私は確信ありますので、え、トランプさんというのはそういう人だと。
そう考えると、トランプさん自体は、私が一番最初にあったのは8年から7年前の時と今のトランプさんと全然変わっているとは思いません。この人、関税が大好きだとか、中国に対して一定のディールしなきゃいけないとか、日本大好きだとか、それは一番最初にトランプさんがあった、当時お亡くなりになった安倍晋三総理の力があったと思いますけれど、しかし、やっぱり日本は大好きだというところは、トランプさんは間違いなく今思っておられると思うんです。で、だからトランプ1.0と2.0もトランプさんの本質は大体もう80ぐらいになる人が、そんな4、5年でその人の考えやスターが変わるわけはないんですね。まだ全然変わってないと私は思っていますが、にも変わらずやっぱりトランプ1.0と2.0は決定的に違う。その決定的な違いがさっきから申し上げているように、1.0の時は自分が再選されないとできない。だからもう1回選挙やって勝たないとトランプ2.0も8年間っていうのはできない。
思って結局負けちゃったわけであります。あの時、私は中米大使としてトランプ・バイデンの選挙戦をずっと横から見ていましたけれど、あの時の選挙というのは、バイデンさんが勝ったのではなくて、トランプさんが負けた選挙だったというふうに思っていました。つまり、トランプ1.0でさえ、もうあの乱暴なやり方はちょっと勘弁してくれ、もうちょっとおとなしい、常識的な人の方がいいと、言って、バイデンさんがある意味では消極的に選択されて勝った選挙だったというふうに思いました。その間4年間、彼はずっともう1回巻き返してやると言って、準備に準備を重ねて、先ほど申し上げたように、去年の11月は、それぞれの州の表を見ると、圧勝しているわけではないけれども、数の上では圧勝して大統領になった。それが今年の1月20日であります。
ですから、トランプさんはもう満を持して、自分はトランプ2点ゼロになったら、一点ゼロの時に遠慮してやらなかったことを全部やった。そして自分はもう次はもうない。つまり、あと4年しかない時に、自分が一点ゼロで我慢してきたことを全部実現してやるというふうに登場したから、1月20日のその日から大統領令をバンバン出して、場合によっては議会との対立も辞さず。あるいは司法ともいろいろと対立するかもしれないことを思い切っていろいろやっているこのスピード感と決意というのは並々ならぬものがあって今に至っているんじゃないかというふうに思っています。実際ですね、先だっても行ってトランプ1.0のときの閣僚を務めてもう二度とあそこには戻らない。トランプ1.0のときに途中に辞めた人もいます。最後まで付き合った人もいます。
ええ、最後の方に付き合った人、もう1回自分は戻る気がない。ええ、まあ、それでもトランプさん、非常に強いから、あの、うまくやってる。で、トランプさんとも時々話をする。だけど、ええ、まあ、今あのメディアなんかではトランプさんの場合にイエスマンしかいない。ちょっと僕は言い過ぎじゃないかと思ってるんですけど。ええ、例えば国務長官だったらアルコールビルさんなんてイエスとばっかり言ってるわけでもない。スコットベセント財務長官って非常に私は面識はないんでありますから、非常に評判のいい。一般な方、もともと金融界の方で、プロでありますから、そういう方々が、何かトランプさんも全部言いなりになっているというふうに私は思いません。それからトランプ1.0の時にいた人で、トランプ2.0の時もまた吸うようなポストについている人もいます。キースケロックさんってあんまり日本では話題になりません。ウクライナとかそういう担当の特徴をやっている大統領補佐官でありますが、
ええ、退役した陸軍中将84号だったですかええ、私がああ、トランプ一点ゼロに行った時も。ええ、彼はあの時にはええ副大統領の安保担当補佐官。しかし大統領大阪に出会ったホワイトハウスの中にいた非常に立派な退役者陸軍中将で、この人は今でもまだトランプさんの側近ではあります。非常に何て言うんですか、穏やかな方ですから。トランプさんとは対立してもうまくやっているんだろうなというふうに思いますけれども、でも彼は本当に立派な方です。最初にウクライナのディールをしようとして、
ええ、宇城国さんにあの、変わっちゃいましたけど、まあでもまだ彼やってるんでありますが、彼が最初にやっていて、プーチン大統領からあいつだけ辞めさせてくれと言われたということは、非常にはっきりいろんなことをロシアに対して言ってたからってあります。ええ。で、そういうやっぱり立派な方もまだあの、そんなに数が多いとは言えないかもしれないけど、いないことはないんじゃないですが、にもかかわらず、さっきから申し上げたように決定的に違うのは、その民主国家の中で自分の次の選挙可能、つまりあの。共和党の中間選挙とか次の大統領選挙は考えていると思うんですけど、自らの再選を考えなくていいというところが1.0と2.0の決定的な違いだからものすごく好きなように思い切っていろんなことをやれるようになっているというふうに私は思っています。で、さっき申し上げられたところはですね、この人すご**ういう歴史認識とか哲学とか理念ということがものすごくあるとはとても思えないけれども、勘のいい人だから。
ええ、2月に行った時に、そのええ周りにいた人たちが、もし自分でそう思っているとは思わないけれども、やっぱりアメリカの国内がさっき言ったように、2032年に中国に抜かれ、2042年から六年には白人の人口半分割って、自分たちがマイノリティになる。ええ、このままじゃダメなんだと。今までのやり方を変えなきゃいけない。で、今まで仕切ってきたエスタブリッシュメントたちを壊さなきゃダメだと言って、全部壊そうとしてるんだと。で、壊そうとしていることを。ええ、あなたは日本の大使やったし、だからアメリカの国内のことだと思うかして、国際社会にこう移し替えてみると、次の3つになると思うよ。第1番目はいわゆるヤルタ体制の破壊。ヤルタ体制って皆様方よくご存知だと思いますが、ええ、先の大戦、第二次世界大戦が終わる最終局面、1945年の2月であります。今問題になっているウクライナにある有名な保養地のヤルタに。
アメリカン・ブルーズベルト大統領と、そしてイギリスのチャーチル首相、それから当時のソ連の指導者だったスタッフが集まって、ヤルタでずっと会談をして、ヤルタ体制を作ります。この時もご案内の通り、日本にとって一番、日本にとって非常に重要な問題というのは、そこで北方領土の密約をされて、日本は戦争が終わった後、我が国固有の北方領土をずっと占拠されたままになる。その元になった密約ができた時でありますけれど、国際社会全体にとって非常に大きいのは、この時に戦後の国連の制度の根幹をこの3首脳で合意した時であります。その根幹というのは、いわゆる国際連盟の集団的安全保障が非常に弱かった。みんなで戦争をやめようと言っても必ずしもやめられなかった。それは国際組織が実力を持ってそれに対する制裁を加えられなかったから。
今度作るやつは、みんなで戦争をやめよう。とにかく平和的にすべてを解決しよう。そして、戦争の平和的解決義務を課し、戦争はしないということを約束して、そしてそれに違反したものに対しては、断固として制裁する。共同制裁をする。その共同制裁というのは、最初は非軍事的な制裁をするんだけれども、つまり経済制裁ですね。経済制裁をしても言うことを聞かない人に対しては、軍事力を使って、つまり相手を殺してでも、そいつを制裁するというシステムを作らないと、国際機関による恒久的な平和は実現できないということを考えて、じゃあそうしようと言って、それを国連憲章によれば、安全保障理事会に第一義で責任を負わせる。安全保障理事会が決定すれば、誰が悪いやつかを決める。
悪い奴にその悪さをやめろと言って、悪さをやめなかった時には、まず非軍事的な制裁、経済制裁を課す。非軍事的な経済制裁を課しても、なお言うことを聞かなかった時には、国連安保理の名の下で軍事的に制裁するということを決める。その過程でですね、軍事的な制裁までするのであれば、大国の拒否を入れないとダメだと言って一番言ったのがソ連のスターリンだったんだそうです。これずっと、そのヤルタ会談に行くまで、この話だけがずっと残ってですね、国連の常任自国制度、特に五大国の極権の制度、どうするかがまとまらなくて、この3人の首脳が協議をして、その時にスターリン、ソ連の。
もし、もしも自分が侵略者になったとしても、自分が侵略しただろうが何だろうが、安保理の軍事的な強制行動を私に対して向かうときということがあったら、私はそれに対して拒否権もあるんだということにしない限り、私はそこには入りませんと言ったんだそうであります。これを聞いたイギリスのチャーチル首相が、それはおかしい、どんな法律の下でも,あなたが下手人で、あなたが悪いことをして、みんながあなたは侵略者だよ。あなたが犯人だよ。あなたは捕まるべき人なんだよ。あなたは制裁の対象になる人なんだ。その人がその決定に対して拒否権を持つ被制度を作るのであれば、そのような法制度は、あなたが下手人であり、あなたが犯人であり、そしてあなたが検察官であり、あなたが裁判官にこんな法律の制度なんてあるわけがないんだと。だから。
憲章7章の下の強制行動をするときに、あなたがその当事者で遡上に上がっている人は拒否権を使っちゃいけないんだという制度にしないと、つまり拒否権は当事者が使えないという制度にしないとこの制度は成り立たないというふうにウィストンチャーチの正論を言ったというのが歴史の本に残っていることであります。おそら**うだったんでしょう。私もイギリスで教育を受けましたから、イギリス人体は非常に優れてますし、でも非常にずるいですから,こんなものを通るわけがないと言って、歴史に名を乗せるためにチャーチルはそういうことを主張したのかもしれません。だけど、どう考えたって法制度の合理性からすればチャーチルは売ってることの方が正しいんであります。正しいけど通られる。それでスターリンがなんて言ったか。分かった分かった。だったらもう入らないから、どうするみんなで勝手にやってくれ。ソ連なしで作ってください。そして慌てたのは、そこにいたアメリカのルーズベルト大統領だったんだそうです。
だってそれやったら国際連盟と同じになっちゃうじゃないか。うちはウィルソン大統領が言ったんだけど、うちは上院がいいって言ってくれないから入れなかった。アメリカ抜きの国際連盟を作っても、結局いろんなことを止められなかったでしょ。ドイツの侵略だって日本の侵略だって止められなかったじゃないか。日本もドイツも途中でやめちゃうわけでありますけれど、やった年は違うけれど。だからそういう普遍的な集団安全保障体制、世界連邦とまでいかなくてもみんなが中に入らないとダメない 嫌いなやつも好きなやつもとにかく文句いっぱいあるかもしれないけど、みんなが入ってこの原則で合意しようと言って出発しないとダメだから、あんたが入らないままだって東西冷戦が起こることはその時に火を見るより明らかだったと思いますから、ソ連が入らない国際連合なんか作ったって東西に分かれちゃうだけですから、絶対入ればダメだと言って、まあまあまあとやってこの2人の間をとって作ったのが国連憲章だと言われています。結局どうしたか。
いうと、拒否権はどんな場合でも、つまり7章の強制行動をする場合、軍事的な強制行動をする場合にも、五大国は拒否権を持っています。どこでやらしたら何の意味もないんでありますが、6章に書いてある紛争の平和的解決の問題についてのみ、当事者は拒否権を使っていけない。これじゃ意味ないんであります。本当に強制行動をとるとき、非軍事的な強制行動もそうでありますが、一番は軍事的な強制行動をとるときに、その当事者となった人が、いくら五大国のジョン・ジークと影響は権を使っちゃいけないというふうに書かなければいけないところを、そうしないで、それでスターリンの顔を立ててやっとできたのが今の国連憲章なんだそうであります。で、この制度でやったって、いろんなことを、この例だけではありませんけれど、ロシアのウクライナ侵略を見るまでもなくですね、五大国が紛争の当事国、侵略国になると国連は全く動かない。
というのは、ヤルタン1.0を作った時から分かっていたことなんであります。日本の学者の中で、ウクライナのこの侵略が、ウクライナに対する侵略が起こった時に、やっとヨーロッパ、あるいは国際社会に目を覚まして、これは大変だと思うようになったと。そうじゃないんであります。国連憲章を作った時から、常任時国が侵略者になると国連は一切動かないということが制度的に担保されていたんであります。それじゃあまずいじゃないか。トランプ大統領がそういう国連憲章のなじわい、憲章7章の書き方、39条から51条までやることの国際法上の理屈ということを十分理解しているとは私は思っていません。だけど、これじゃおかしいじゃないかと。で、その後、プーチンにいくれっても全然言うこといかない。これじゃダメだと思ったときに、トランプさん、何を持ったかもしれないのは、新しいやつにしようじゃないか。
ヤルタ1000度に変えてヤルタ2.0にしようじゃないか。ヤルタ2.0の真ん中はルーズベルト大統領。変わって自分が座る。その右側には、その時には国としてはあったけれども、非常に弱かった中国の習近平国家主席が座れている。左には何といっても核超大国の2つ、5000発以上核兵器を持っているのはアメリカとロシアしかいませんから、そのロシアのプーチン大統領を座らせて、この3人で世界を押し切るようにして新しいシステムを作ればいいんじゃないかというふうに思ったかもしれないと言われていました。これがやるか2.0。
いや、ちょっと待ってくださいと。そこで日本はどこ行っちゃったんですか。EUどこ行くんですか。日本は12時刻まれだと思ってるんですよね。それがどうしたんだという世界かもしれないよ。だけど日本はもしそういうふうに思ってるんだったら、もっと声を上げないとダメだ。なんで日本がそういうふうに思ってるのか。どこに日本の理屈があるのか。それをやることによって、どうしてアメリカは得になるのか。そういうことを考えないと言って、もっと旗を立てないとダメじゃないとい。2月にアメリカに行った時から言われて。
このヤルカ2.0っていうのは、どうもその後見てくるとプーチンさん言うこといかないし、本当にトランプさんはそういう考え人かもしれないけど、そういうことを考えていたのかなというふうには思いますけど、そうかもしれません。時間の長いのですね、その先を行くとですね、戦後の国際社会の土をつくった国連の安全保障理事会による集団的安全保障のシステム、さっき言った5大国の教育権の制度、ええだけではなくて、今度は目を経済貿易投資に転じてみると、ええ、いわゆるガットWTO体制というのができたんであります。ええ、これはまあ、国連ができて、ちょっとしてがあるんですけれど、そして多角的自由貿易を推進することによって、第二次世界大戦を起こした、ああいうブロック経済みたいなのをやっちゃいかん。みんなが自由で貿易をやって、お互いに得をするようにやっていこうと。ええ、そしてええ、関税はあの。
段階的かもしれないけれども、いつかのラウンドであって、徐々に関税を下げていこう、そして自由貿易を実施していこうというふうにやってきたのは、戦後の大きな考え方の一つ、体制の一つであったんだろうと思います。我々が大学で勉強したときの国際法や国際経済というのは、そういうことが当然だと言って、経済学者もみんなそれを理論づけるようなことをやってきた。ところが、今トランプさんがやっていることは、ある意味ではそれに真っ向から挑戦しているんです。自由貿易っていうのは、日本とかイギリスは国が小さいところはそれで儲かるかもしれないけど、アメリカみたいに国土が広く、中の市場もあって、天然資源もある。それだけで生きていけるようなところには、自由貿易が最善の道ではないんだと。まして中国時代に国家貿易をやって、本当の自由貿易をやっているかどうか分からないところが自由貿易のチャンピオンだっていて、どんどん大きくなるのは、これは断固許さないと。従って自分たちは違うことやると。
いうふうに、実はトランプ1.0の時からトランプさんは持ってたわけです。だけど、その時にいたええ、通商大学のボブライトアイザーっていう、私、非常に仲良くして、今でも非常に久しいですけど、ボブライトアイザーさんは今のような考え方には賛成なんです。つまり、トランプさんのような考え方には。だけど、やり方をもうちょっときちんとやらないと誰もついていけませんよって言って、いろんなことを言ってくれました。ええ、それがあの。当時の担当大臣だった茂木大臣とライトライザー通商代表との間で合意した、トランプ1.0の時の日米貿易協定であったのでありました。その時対戦でしたから、その交渉に全部入って、最後いろんな罪をやる茂木さんとライトライザーさんが2人でやった時に外で待っていましたけれど、どういうディールをやったかということをつぶさず見ていました。その時と今では話が違うじゃないかと。あの時のライトライザーさんもいなくなっちゃいましたし、
今、ジェイミソン・グリアーさんというのはUSTでやってますけれど、グリアーさんってライトライザーさんの補佐官をやってた人でありますから、それほど大統領との関係の強い人ではありません。だから彼がいろんなことを言ってくれてるかどうかって全然わからない。だけど、こんな関税を振り回してですね、国際社会の秩序、さっき言った多角的自由貿易体制に正面から挑戦する。確かに中国が問題かもしれないけど、これをやって国際社会の,市場だけでなくて富というのは本当に増大するんですかっていう根本的な問題。どっかで言わなければいけない。とにかく25戦で家庭がやれちゃってですね、和田さんが散々ホラトリック小長官でやっと15のことして5500ドルとかいろんな話があるかもしれないけど、あの状況下では本当にあれ以外のやり方はないから、しょうがなかった。非常に一般交渉されたと思いますけど、しかしその問題の本質はこんなことをやってどうするつもりなんですか。
国際的な科学的自由貿易体制を全部破壊して、本当にこれでいいと思うんですかいうことをどっかで言わなければいけないんだと思います。もう一つ、ええ、ブレトムズ体制。ええ、IMF世銀。もちろんこのブレトムズ体制っていうのは、あの。ドルの基軸通貨を守りながら為替の制度を変えたところで、本質的にはもう崩壊しているといいますか。しかし、その本質にあるドルの基軸体制、それから世銀に象徴されるような、いわゆる開発援助の考え方というのはずっと残っていたんであります。それをこのトランプ政権っていうのは正面から壊しているかもしれない。ドルの基軸通貨体制っていうのは壊す気はない。
しかし、USAIDを全部ではないけれど、ほとんど実際的に壊しちゃって、あの建物全部閉めちゃって、それでアメリカは開発援助も金出さない。そんなことをして、その間に出てくるのは中国の開発援助のお金だけですよ。日本だっても財政赤字でその代わりをやることはできないから、アメリカはやっぱりしかるべきところにやらないと、みんなは困りますよと言っても断固それをやめちゃっているのが今の状況です。IMF責任体制全部を壊しているわけではないけれど、しかし、この開発援助の考え方という、まあ、今日たまたまJICAのこういう議論でやっているんでありますけれど、こういうところの考え方を否定するんですかいや、じゃあ否定すると言っているのかもしれません。じゃあ次どうするんですかというところの答えがない。つまり、私が申し上げたかったことは。
トランプさんは国内のいろんな状況があって、なるほど、こういう人が出てこないともう持たなくなったんだろうなという、さっき言ったエスタブリッシュメントの認知機に対する反感、これで根強い人気があるところは理解しなきゃいけない。これは正しいところも確かにある。しかし、アメリカの国内のことはアメリカが決めることだと思いますけど、国際社会の中でこの戦後作ったいろんな体制をただ全部ぶち壊してるんですね。じゃあ次どうするんですかと。いうところを壊すところについてもおかしいと思っていることがありますけど、それでもアメリカの率である程度理解できるところがあるかもしれない。だって貿易赤字をこんなに溜め込んで、私が一等週間の時にやっていた日米の貿易赤字、黒字、500億ドルでした。500億ドルは当時のアメリカの貿易赤字のうち51%でありますから、あの時のアメリカの貿易赤字は1,000ドル、1,000億ドルだったんです。今一兆何千億ドルです。
今は日本が670億ドルぐらいの貿易黒字なんですけれど、日本は5番目か5番目、なんといっても一番でかいのは中国の3000億ドルであります。それからEU全部足して2900億ドルっていうぐらいの数字になるわけなんですけれど、だけどアメリカからしてみれば1990年ぐらいに比べて、あの時も貿易黒字、貿易赤字問題だった。双子の赤字と言われて大変な問題だったけど、今あの時の10秒ぐらいになっちゃって、もっとひどいことになったじゃないか。1990年代ぐらいから今に至るまでのアメリカの貿易政策が完全に間違ってた。だからもうあんなことはやらない。そうやって日本はぬくぬくと、自分でアメリカに守ってもらいながら腹いっぱい食べて、アメリカがすごい金をもうふんどっていって、それでアメリカはみんな貧乏になっちゃったと。そういうことじゃないでしょう。なんでアメリカの自動車が売れないかなんで日本の車も売れるか。
みんな死ぬ思いの汗に垂らしてやって、直接投資をして、雇用を生んで、アミノの経済を助けて、お互いに反映するくらいこういう風にやってるだけなんだから、その表面だけ取ってきて、そんなことおかしいじゃないかと言ってもカットしてきかない。その人はさっき言ったようにアンチスタブレーションで人気があるんだから、全然どうしようもないから、さっき言ったように25、15するところで手打たって、それ以上は何ともできないというのが今の状況なんだろうと思いますけれど。じゃあ、これを続けてってどうするんですかと。あなたの言ってることもある程度気持ちは分かるけれど、その気持ちを汲んだ上で、じゃあ次のやり方はこういうふうにやったらいいんじゃないですかということを日本から示すというのは、私、今の日本に課されている非常に重要なことではないかというふうに思っています。何度も申し上げますように、この間の日米関税交渉の結果を文書にまとめました。
あれはあれ以上のものができたと私には思いません。私が今言っているような、そもそも論なんか言ったってですね、私は第一の時にさっき申し上げたように、茂木ライト挨拶の時にほとんどずっと入ってましたから、こんなこと言ったって、それがどうしたのこの赤字どうしてくれるんだと言っても、ただ一緒にされるだけだったら関税上げるからだってそれけしからんの。その通りですけど、WTO言ったって全然動きませんから、ただやられるだけになっちゃうんだと、それが現実です。だからせめて15ぐらいにしろよなとゆって、それからこっちは投資するかと。あなたがやろうと最後に決めるような仕組みになるかもしれないけれども、ちゃんとやるからということをやる以外に手がかかったんですね。ええ、それは私はあの石破総理も赤澤大臣も非常に立派な交渉して、トランプさんとラテックさんの間におられることを求めたというのは称賛に値すると思いますが、それで終わりではないんです。そんなことをするんだったら。
次どうするんですか中国をWTOに入れたのが悪いって言うんだったら中国経済どうするんですか中国とどう向き合いするんですかあんたどっかでディールする必要なんでしょディールはどこでやるんですかということを勝手なディールをする前に日本はこうすべきだと思いますという旗を立ててそして堂々とトランプさんを説得しても簡単に説得されないと思いますけど,ディールが大好きな人には、ディールをして、相手がこうやれば得ですよということを持っていって説得する道は必ずあると思っているんです。で、そういうことをするのが、今の日本にとって一番求められていることじゃないかという気がしています。あの、先ほどから申し上げているように、第二次世界大戦が終わって80年後から、
ええ、八年経って、まあ、あの、この間の、ええ、さっき言ったあのトランプさんの国連演説、これはまあ、すごいもんだったと思います。ええ、あのテスタントの所にニューヨークにいただけで、その議場にいたわけではありません。ええ、その日の夜遅くには石破総理も演説されました。ええ、35分ぐらいですか。石破総理の演説は本当に格調の高い、まあ大学のなんか法学部の国際法の講義を聞いてるみたいな。非常に成功を得た国連というのはこういうふうにやってきて、ここは足りないんだと。だからアプリ改革が必要だとか、あるいは核兵器の拡散には断固として対抗しなきゃいけないんだと。本当に確証の高い図だったと思いますけれど、それに比べてこのトランプさんの演説、とにかく冒頭からですね、国連は本来の役割を果たさずに問題を解決するのではなくて、気候変動や違法移民問題といった問題を助長してきたんだと。
欧州も強い国境政策と伝統的なエネルギー戦略を取るべきであって、アメリカを見習うべきだ。大体、やっとアメリカの黄金時代が討幕した。自分は7つの戦争を終わらせた。国連は何もやってこなかったじゃないか。行動こそが戦争を解決する。国連は全部失敗してきたんだ。こんなことやっていられるか。国連も加担した気候変動も世界最大の詐欺だと。まあ、とにかくこのトランプ氏が炸裂した約一時間。しかし、やっぱりアメリカ大統領が議場になると、議場は超満員だったそうでありますから、誰も出てかない。これをみんな黙って聞いたわけではないでしょうけれども、とにかくすごい演説だったようであります。さっきから申し上げましたように、トランプさんのこのレトリックはともかくとして、
国連が1945年2月のヤルタの合意の結果、そもそもから常任事後が何回言ったときは手の出しようがない、そういうシステムを作っているという構造的な問題はあるんです。じゃあ他にどういうふうにやったらいいか。トランプさんが言うような習近平、それからロシアのリーダー、そしてアメリカのリーダーで3人でやればいいか。そんな方は許さないぞと言うんだったら、我々はどういうふうなことをやっていったらいいか。いうことを考える必要がある。そこでですね、国連改革にしてもWTO改革にしても、それから開発援助の仕組みにしても、散財のような議論をしてきたことでありますから、ここでこういう風にやればいいっていう万能的な答えがあるわけではないんですけれど、しかし、先ほどから繰り返して申し上げているように、今こそ日本はそういうことを性能を堂々と言って、それであなたの気持ちは分かるところがあるけれど、このやり方では誰もついてきませんよ。
このやり方では決してアメリカの得にはなりませんよということを高らかに旗を掲げて言う。非常にピンチではあるけれども、ものすごいチャンスだと捉えるべきではないか。そして、そういうことを言う能力、立ち位置が日本には必ずある。それはですね、トランプさんという人は、お亡くになった安倍晋三総理の,との個人的な関係が良かったからということもあります。だけど、基本的には、私はあの時言いましたけれど、トランプさんというのは本当に日本のことが好きだと思います。なぜ日本のことが好きか。やっぱり日本は約束も守るし、ちゃんと言うべきことも言うし、それから古き良き伝統もある。彼がちょっと気をつけて言わなければいけないかもしれないけれども、非常に公にしてもいいと思うのは、
第一次政権の時にトランプ国際ええ。今の天皇皇后両陛下がご即位されて、最初の国賓で日本に来られ。首脳会談になりました。国技館の相撲も見てもらいました。しかし、国賓でありますから、宮中の晩餐をしたわけであります。もちろん両陛下とも歓談される、その後の社会になりました。その後、たまたま話をする機会があってですね、ちょっと日本語にならないからあれなんですけど、今、本当にいい国だと。あの宮中の晩餐。
晩餐会の言葉どうするかっていろんな面倒くさいのがいっぱいあったんですけど、あそこでトランプ氏炸裂されちゃって、両陛下がとんでもないこと言われたら、ぶち壊しになっちゃうんですね。何とかしなきゃいけないと。ちょっといろんなことを、私、事務方の責任者でありましたから、うまくいって非常に良かったんでありますけれど、その話をちょっと後でごんとする機会があったら、確かにあそこに行って、なんか軽く口を叩くような気にはならないと。日本の英語でセレニティって言ったんですけど、静寂さっていうか、上品さっていうか、なんて言ったらいいのかよくわかりません。あの場に身を置くと、自分は本当に気持ちが落ち着いて、いい加減なことを言うつもりはないから、ここまでは言いませんでしたけれど、もともとトランプさんっていうのは、歴史のない国の大統領だっていうこともあって、ロンドンの皇室も大好きですし、
日本の皇室も大好きなんだろうと思います。そういう歴史とか伝統に対する憧れってなるっていうことはもちろんあるんですけれど、それにしても本当にいい国だと。お相撲に行った時も大変だったのに、靴脱いだったらなんで靴脱がないかどれも靴はダメですよっていうことから始まるんですけど、それで自分はとにかく重いトロフィー、俺が自分で持っていくって、どうやって持っていくのっていう、どこでトロフィーを買ったらいいか、あれを持ってどうやるかっていうつまんないことなんですけど、結構大事ですからあそこと、彼が転んだりするとことあるんです,そういう裏方の事務的な苦労がたくさんあったんです。とにかく日本は素晴らしい。で、これは本当に彼はそう思っていると思います。安倍さんが好きだということももちろんありますけど、日本は素晴らしい意味だ。逆に言うと、トランプさんっていうのはやっぱりアメリカの生業で、アメリカ全体がそういうところありますけど、ヨーロッパあんまり好きじゃないんです。
ヨーロッパって何かややもすると上から目線で偉そうなこと言って自分の名前なんだこいつらという気持ちがトランプさんの中にあって私もそこは若干同意するところあるんですねトランプさんの気持ちもわからんではない私イギリスで教育見ましたら別にイギリス嫌いじゃないですけれどとにかく上から目線嫌だなっていう気持ちはわからんでもない日本はそうじゃないよと日本は常に下で出るというわけではありませんけど日本は丁寧でありますから別に説教するわけでもないし,ただ、日本は言うべきことをちゃんと言ってくれるかもしれない。だから何も。それを対中政策にやる時に日本はどうするつもりなんですかっていうのは、別にトランプさんだけではなくて、バイデンさんもそうでありました。アメリカ全体が日本をそういう目で見ていて、そういう期待もある。そういう時に日本がこれをどういう風に旗を立てて、どういう風にアメリカで物を言ってって、例えば関税についても多角的自由貿易体制を守る。中国はこのままで良くないって言ったらじゃどうすべきだ。
いう大きな絵姿を描いてやって、次の新しい時代の国際社会の制度はこういうふうに構築したらいいんじゃないかという、なんていうんですかね、25を15にするのはもちろん大事なんでありますが、それをもっと超えた大きなシステム、大きな絵姿をトランプさんに見せてやると、この人こういう大風呂敷の話、大好きな人でありますから、なるほど、そうかと言って、あんたはいろいろ考えてるじゃないかと。いうふうに言う可能性はなくはない面白いなというふうに思わせるようなことを言うと日本も存在感も高まるし、じゃあ対中政策どうするか、ロシアどうするか、あるいは自由貿易体制をどうやって変えていくのか、変えていかないのか、開発援助において中国が全部やるのはよくないですよというようなことをどういうふうに説得するか。しかし政府には、確かに日本だってそうかもしれません。私が現役の時によって散々政府のことだってことを言われたわけでありますから。
ええ。それを乗り越えながら、今のようなことを話していく繰り返しになりますが、非常に難しい局面に直面しているとは思いますが、逆にそれはチャンスだというふうに捉えて、我々日本の持っている良さを今こそ大きな声で発揮すれば、日本は必ずそういう声を届けることができるという確信をしているということを申し上げて、私のご挨拶、スピーチにさせていただきます。どうもご清聴ありがとうございました。
