本会議・反対討論
30日の高知市議会最終日、議案の採決を前に反対討論を行った。たった一人からも拍手がなかったのは残念で仕方ない。以下、読み上げた文書です。
市124号から市163号まで40の議案について反対の立場から討論します。いわゆる使用料・手数料改定についてです。
① 高知市が所有する約400の施設のうち、113の施設の使用料に言及がない。つまり四分の一以上が今回の改定から除かれた理由について一切説明がなかった。ゼロベースを標榜しながらあたかもすべての施設の使用料を積算したかのように振舞うのは偽善だ。
② 改定に当たって、経費の単価を求め、受益者負担を乗じたものを積算する一方、民間施設の使用料も加味して改定使用料を決めたはず。
③ 一番の矛盾は「受益者負担」という概念だ。市民の利用度に応じて負担を求める点で平等性が高いと思われたが、ふたを開けると機体は大きく裏切られた。テニスコート使用が75%市民負担はまだ納得できるが。斎場の火葬費用の75%は許しがたい。多くの市民は長年高知市に生まれ育ち、さらに働き、喜怒哀楽を共にしてきた。当然多くの市民税も支払ってきた。そうした市民の最期を看取るのは市の仕事だと思う。市場原理と別の配慮を求めたい。
④ 文化プラザは駐車場使用料が高いという批判があり、今回引き下げたが、肝心の大ホールは25%アップし、県民文化ホールとの使用料、格差は広がっている。今でも50%しか利用されていない。使用料アップでも使用料収入増にはつながらない。
⑤ 健康管理部関連の施設では、これまで「無料」「減免」規定が併設されていたのが、今回の改定で「無料」規定は削除。今後は「減免」規定を使って無料措置を続けると説明を受けた。健康管理部に限って言えば、使用料を改定しても無料が続くことになり、ほかの所管の施設との不平等感が広がる恐れがある。
⑥ 指定管理業者が運営している施設での使用料・手数料は業者の収入になるため、高知市の増収策には直結しない。
⑦ 以上の理由から、高知市がもくろむ1億円の増収には到らないと想像する。
⑧ 反対討論を終わります。