空き家を図書館に

空き家を図書館にして町おこしをしたいと考えて8年。はりまや橋商店街のWaterBaseで本箱をつくり、本を集め始めた矢先、高知新聞に「窪川を古書の町に」という記事が掲載された。四万十町に先を越された思いだったが、とりあえず、7日のオープン日に窪川を訪れた。石坂さん夫婦が迎えてくれ、互いに情報交換し切磋琢磨することになった。

石坂さんの悩みは家賃が高いこと。空き店舗があってもなかなか貸してくれないという実業だった。僕自身、2012年夏に土佐山アカデミーに参加し、高川地区に7部屋ある空き家を月2万円で借りる寸前までいったことがある。持ち蒸しはOKだったが、親戚に「知らない人に貸すな」と言われて交渉が決裂した。東京に住む友人がコンテナ倉庫を借りて蔵書を保管していた。「空き家を借りられそうだから、展示しないか」と持ち掛けたら「ぜひとも」ということになって、僕の「空き家を図書館に」という構想が生まれた。何の特徴もない村に都会で行き場を失った蔵書を収納する図書館があちこちに点在するなんてすばらしいではないか。

自画自賛していたが、その構想はしばらく僕の中で眠っていた。その構想を眠りから起こしてくれたのが、窪川からのニュースだった。アイデアというものは自分だけのものではない。でも勇気づけられるニュースだ。

石坂さんに教えられたのは英国ウエールズに年間100万人が訪れるヘイ・オン・ワイという古書の村の存在だった。60年前から古書店の町として栄えているそうだ。人口約1,500人の小さな町で年間100万人の人を集めるというのだから大したものだ。

地域起こしといえば、どこでも祭りか食い物ばかり。もっと知的好奇心を書き立てるような旅があっていい。昔からの思いである。高知でいえば、坂本龍馬ばかりがもてはやされるが、自由民権を考える旅があっていいのではないかと考えてきた。明治期の民権運動を支えてきた人材がきら星のごとく存在しているのにもったいない。

伴武澄 について

新聞記者を定年退職後、高知市へ帰り、旧鏡村でシイタケとクレソンを栽培しながら、はりまや橋商店街で毎週金曜日に露天を商い、その夜に「夜学会」を開催するスーパーおじいさん。
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