自国の負の歴史を語れ
2005.05.25(上海=川瀬憲司日経記者)
「中国の若者は平和と成長の時期に育ち、混乱した過去を経験していない」-。シンガポールのリークアンユー顧問相は5月17日、上海市内で講演し、中国の若者をこう評した。リー氏は「ごう慢さは過剰なイデオロギーの結果、中国が犯した過ちをしることが重要である」と述べ、文化大革命や大躍進政策などを念頭に自国の負の歴史をおしえることの大切さを訴えた。
リー氏は上海の復旦大学から「名誉法学博士」を授与された式典で講演した、中国の急速な経済成長を称賛する半面、「中国は周辺国と世界に対し、勃興が脅威とならないことを保証しなければならない」と語った。
同じことが日本の若者にも言えるだろう。それから戦後生まれの日本の政治家たちにも。(伴武澄=僕の日記から)