1977年3月、共同通信社に入社する直前、僕は北京にいた。前年に毛沢東が死去し、文化大革命はまだ収束せず、至るところに壁新聞が貼られて、林彪追い 落としの批林批孔運動が盛んだった。場所は覚えていないが、全国美術作品展なる展示会があり、林彪と江青を風刺する漫画が興味深かった。その写真が、古い ファイルから出てきた。「一窩の狼」(馬奉信作、1976年12月)と題し、林彪「俺は頭が冴えている、超天才なのだ」。江青「私は大法家なの。文革の功 臣で、左派の領袖、正確戦線の代表なんだから」と自慢話が続く。