6月26日の日本経済新聞の1面トップ記事「通販市場、コンビニ・百貨店抜く 08年度、8兆円強に」は驚きの内容だった。そのうちネット販売は7割を超え、総額は6兆2300億円と前年度比22%も伸びており、このまま推移すれば数年内に10兆円も射程圏内だ。
 問題はネット消費が政府の景気指標にほとんど反映されていないことだ。ネット通販は野村総研の調査に基づくもので、百貨店売り上げなど業界団体が毎月発 表する”公”の資料でないが、もはや景気指数として無視できない。これほどのボリュームの消費が景気指標からもれているということは、政府が発表する景気 の実態に信憑性が薄れてきているということにもなる。
 ————————————–以下は日経新聞の記事——————————————
 通信販売市場が成長している。 2008年度の全国売上高は推定8兆円強と、コンビニエンスストアや百貨店の規模を抜いたもよう。自宅や外出先からパソコンと携帯電話を使いインターネッ ト経由で注文する比率が7割以上に達する。このネット通販をけん引役に市場全体は00年度に比べて3倍強に膨らんだ。働く女性・高齢者の増加や自宅で買い 物を済まそうとする傾向など消費構造の変化をとらえており、成長が続きそうだ。
 カタログ・テレビ通販主力の企業でつくる日本通信販売協会の販売データと、野村総合研究所のネット通販に関する調査を基に集計した。