25年経済部記者をしていて気にかかるキーワードがいくつかある。一つは構造調整(structural adjustment)、二つ目は環境、三つ目は(Sustainable Development)、四つ目はNGO。そしてグローバル化(Globalization)。一番目をのぞく問題について解説したい。
1. 時代背景
プラザ合意(1995年、ニューヨーク)Plaza Accord
チェルノブイリ原子力発電所事故(1986年、ウクライナ)グローバル
ウルグアイ・ラウンド(1988年、プンタ・デル・エステ)、農業、サービス、金融
先進7カ国首脳会議(1989年、アルシュ・サミット)、環境、持続的発展
ベルリンの壁崩壊(1989年)、冷戦終結
国連地球サミット(1992年、リオ・デジャネイロ)アジェンダ21、NGO
2. 環境問題と持続可能な発展
先進7カ国首脳会議(1989年、アルシュ・サミット)初めて「環境がテーマ」になった。同時にサミットの共同宣言に「持続可能な発展」という文言が盛り込まれた。社会主義陣営の崩壊とともに先進諸国は新たなミッションが必要となった。
3. グローバル化
もともとは、経済用語。各国が規制緩和行って経済のバリアを低くすることが目的。貿易のほかに農業や金融の市場開放が課題となった。ともにアメリカが強い分野である。その後インターネットの時代に入り、通信規格やコンピューターのOSの統合が国境の概念を崩した。
環境への影響が国境を越えて波及することが大きな問題。ある国内で環境保護のための法整備を進めても、他国での環境破壊行為によって環境被害を受けることもあるため、地球環境問題は国際的な枠組みでの対策を必要となる。
・先進国の二酸化炭素排出により温暖化が進み、海面が上昇する(オランダ)、
・東欧のばい煙により欧州全体に酸性雨被害が広がる(シュツットガルトの森)
4. 持続可能な発展Sustainable Development
1980年に国際自然保護連合(IUCN)、国連環境計画(UNEP)などがとりまとめた「世界保全戦略」に初出した。 その後、1992年の国連地球サミットでは、中心的な考え方として、「環境と開発に関するリオ宣言」や「アジェンダ21」に具体化されるなど、今日の地球環境問題に関する世界的な取り組みに大きな影響を与える理念となった。
ブルントラント委員会 日本の提案によって設けられた国際連合の「環境と開発に関する世界委員会」(委員長=ブルントラント・ノルウェー首相、通称「ブルントラント委員会」)が1987年に発行した最終報告書「Our Common Future」(通称「ブルントラント報告」)で「Sustainable Development」という表現がその中心的な理念として初めて登場した。2002年の地球環境問題に関する国際会議は、「持続可能な開発に関する世界首脳会議」と呼ばれた。
5. オゾン層破壊、地球温暖化、砂漠化