三菱自動車は9日、軽自動車をベースに開発した「i MiEV(アイミーブ)」(モーター:47kW/18.4kgm、バッテリー330V/16kWh) を来年夏に発売すると発表した。大容量のリチウムイオンバッテリーを積載し、1回の充電で160kmを走り、専用の充電器だと20分でバッテリーの90% を回復。もちろん家庭の100Vからも14時間でフル充電できる。
 1km=1円とガソリン車の10分の1の燃費というから多くの期待を集めても不思議ではない。問題は価格なの だが、400万円ということらしい。政府の補助金が100万円程度期待できるから実質300万円。営業車ならともかく、マイカーでは月間走行は1000km。いくら燃費がよくても手がでまい。
 そのむかし、カシオが電卓やデジカメで採用した「ニッキュウパ」などの価格破壊がなければ、ガソリン社会からの脱皮はむつかしい。
 郵便事業会社が今年度から2万1000台の保有車両をすべて電気自動車に切り替えていく方針という追い風も吹いている。三菱自動車が手ごろな価格の電気自動車が市場に提供すれば、数年前のリコール隠し以降、低迷している販売が一気に活性化する可能性だってある。
 筆者が買いたい「i MiEV」の取得価格は200万円以内だ。補助金含み200万円で発売すれば、軽自動車だけでなく小型車のオーナーもどどっと「i MiEV」に雪崩れうつと思うのだが。