ガソリン税の衆院再議決に大義はあるか

 27日投開票の衆院山口2区補欠選挙で、自民党は民主党候補に敗れたが、福田政権は30日、揮発油税の暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案を衆院で再議決する方針を撤回していない。
 なぜか民主党は腰が引けている。27日のサンデープロジェクトに出席した鳩山幹事長はほとんどガソリン税問題に言及しなかった。メディアも福田政権に対 して”好意的”論調を崩していない。国民だけがはしごを外されたように1日からのガソリン再値上げの打撃を食らうことになる。
 昨夜の敗北後の福田首相と伊吹幹事長とのやりとりが、この政権の不真面目さを象徴している。
 福田「なかなかうまくいかないようですな」
 伊吹「福田さんのせいではないから気にしないでよいです」
 選挙に敗北したことがまるで他人事のような首相発言に対して、「あんたのせいでない」と幹事長。これまでのパターンなら補選敗北のとたんに、自民党内から福田首相に対する不満が噴出するものが、いまのところ党内は静かだ。
 本来なら選挙の審判を受けた直後に、ガソリン税値上げの再決議などできないはず。国民が自民党に衆院の3分の2の議席を与えたのは、郵貯民営化を断行しようとした小泉さんに対する信任ではないのか。
 衆院の再決議は、昨年11月インド洋に自衛隊艦船を派遣する「テロ対策特別措置法」が失効して、「新テロ特措法」が成立したとき以来である。そのときは日本の国際信義という大義名分があった。
 日本は憲法上、二院制をとっている。参院で否決されるたびに何でも衆院で再議決するのなら、参院はいらない。廃止すればいい。衆院での再議決はそれぐら い重みがあるはず。ガソリン税は国内問題である。軽々に再議決できる問題ではないと思うのに、福田政権は二度も三度も挑戦しようとしている。

伴武澄 について

新聞記者を定年退職後、高知市へ帰り、旧鏡村でシイタケとクレソンを栽培しながら、はりまや橋商店街で毎週金曜日に露天を商い、その夜に「夜学会」を開催するスーパーおじいさん。
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