11月28日の「偽装列島-日本」にいくつかの読者からコメントをいただきました。マックの廃棄については元マクドナルド関係者から「今は行われていない」という丁寧な説明をいただきました。筆者のコラムの内容を補足していただきありがたいことです。久々に「読者の声」を配信したいと思います。(伴武澄)

 ■マックの破棄は今はない N・I
 はじめまして。突然のメールをお許しください。一応、元マクドナルド関係者なので、ひとこといわせていただきたく、メールを送信させていただいたしだいです。
 ハンバーガーの破棄に関しては、現在はマクドナルドでおこなわれていないはずです。
 MFY(MadeFouYou)というシステムが入るようになって、オーダーが入ってからハンバーガーを作るシステムに変わったからです。なお、予算の都合上等でシステム導入が遅れている場合には、ルール上、作ってから10分で破棄しているはずです。ちなみにロッテリアは20分で破棄するそうです。
 また、これはマックを弁護するわけではないのですが、マックには直営とフランチャイズがあり、明らかに運営方針が異なります。多くの店舗は直営です。
 フランチャイズの場合、最小の在庫で店舗運営をおこなうという意識が強く働いているようで、月末になると、許容される範囲での資材調整がおこなわれていました。よく私の店舗へも食材からストローにいたるまで、調整依頼の電話がきてました。もちろん、消費期限が間もないものは、消費見込みがない限り断りましたが。
 おそらく、今回の一件も資材調整の一環と該当店舗の社員が認識しており、報道まで、悪意すら感じていなかったと推測します。
 もちろん、消費期限を改ざんするような行為は許されざる行為で、かつ、上場企業です。世間から罰せられて当然であると思います。ただ、今回は、ご指摘させていただきたい部分がわずかながらありましたので、メールをお送りしたしだいです。乱筆乱文をお許しください。

 ■表示以前に販売者評価 君島
 こんにちは、伴さん。数年来の愛読者(50歳)です。たまには、と思いメールします。私は、産地主義、日付主義、成分主義等のペーパー上のあるいはお役人やマスコミ好きするような方式にあまり賛同をしていませんブランドより自分の好みを重視しています
 今の日本は、自分を信じれないのか中身が伴わなくともブランド至上主義に陥っているとしか思われません。ですから、偽ブランドがまかり通るのではないでしょうか?その結果、何でもいいから名前をつける、どうでもいいから日付をつけるどうせわからないから・・・・
 私は、今京都に住んでいますがこの店のものはおいしい、ここは、だめ、ここはそこそこといった具合に、品質評価があります。
 私は、産地や表示以前に販売者評価があってしかるべきと思いますそこが国やマスコミによっておかしくされていなければ極論ですが、最近の偽装事件の大半は起こってないのではないでしょうか?
 あんこはどのくらいおいたら健康を害するのか?伴さんはわかりますか?私はわかりません。
 私は、かつて原子力の仕事をしたとき「法律上安全」という言い方を知りました。それは、わからないからとりあえず基準を作るといったものです。
 うまく言えずすみません。ちょっと、お酒が入っていて回りくどいですが、何かありましたら、下記へメール頂ければ出来る限り意見したいと思います。

 ■近江牛はどこで飼われているの 辻田
 当社の工場は米原近くにある。タクシーの運転手に「近江牛は何処で飼われているの?牛を見かけないけど。」聞いてたら運転手は大口をあいて笑い、「今時、牛を飼っている農家なんてねぇよ」とのこと。まして神戸牛に至っては。南大東島に昨年行った時に子牛ばかり飼育している牛舎を見つけた。この牛舎は生まれてから半年だけ飼育してその後は沖縄本島や九州に引き取られのだと言う。そして最後は近江牛や神戸牛になるのだろうかと思った次第。馬鹿な銭を掛けすぎだ。

 ■シルバーと女性が支える日本経済 本多
 初めてメールさせていただきます。伴さんのメールを拝読し、確かに必要以上の品質を求めているかもしれないことを痛感させられました。
 振り返ってみると、以前は食品には賞味期限は付記されていませんでした。正月にはカビが生えた餅は害がないからと、母から食べさせられた記憶がありますし、床に落としたものでも平気で食べていた時代です。
 高度成長期から安定期に入った日本のキーワードはイケイケドンドンの時代で、汗と根性がキーワードだったように思います。
 ところが今はシルバー層と女性層が日本経済を支えているといっても過言ではないと思います。そうした状況下でのキーワードは癒し、ゆとり、くつろぎだと思います。それはつまり安全、安心、健康を意味します。
 そうした背景が引き金となって、今はこのように過剰に反応しすぎているのかもしれません。
 昔はアトピーなんていう病気はありませんでした。それは体が毒に対する抵抗力があったからではないでしょうか。今は無菌状態でなければ許されない時代の中にあって、食品会社はますます顧客ニーズへの対応が厳しいものとなるでしょう。今回の伴さんの文面を拝読し、そんなふうに思いました。