HAB Research & Brothers


【読者の声】MKタクシーの革新性を報道してこなかったマスコミ

1998年04月17日(日)
萬晩報主宰 伴 武澄

 ●あと一歩の勇気を持とう
 MKタクシーの青木社長の話、全くその通りだと思って、面白く読ませていただきました。記者の目が新しい視点にいきにくい現状もよくわかります。日本では体制とか、その筋の伝統的な考えを、なかなか打破出来ないようです。政治の世界でもすぐに長老と言われる昔偉かった人が口を挟んだり、又、現在偉いはずの人が長老にお伺いをたてたりするようです。
 国の政治がそうであるように、町内会から仕事関係の組合の様な組織まで似たような話はよく耳にします。私自身、そうでありたくないと思っていても、いざその様な人の集まりのお世話をさせてもらいますと私のような若輩(46歳)では、まとまらない話でも、ご長老の意見で即にまとまったりする現実に直面すると、自分自身で首を傾げたくなることもあります。
 でも後から反省すると意見交換の時にもう一言勇気を出して本音(自分が考える正論)をいえればもう少し違った展開でなっかったかな?とも考えます。この一言の勇気が日本人には少し足らないのでは無いでしょうか?青木社長に接する記者の方たちも同様に何かもう一歩踏み出せない勇気が足りなっかたのでしょう。
 でも、この勇気こそが今後の日本をも変えていくような気がします。政治家を批判する前に個人個人が古い体質を打破できるように勇気をもちましょう。以外にこんなことから、今後の日本の世の中を変えるきっかけにはならないでしょうか?【神戸の開業医】


 ●料金を安く設定すると言われるのは採算とれるの?という質問ばかり
 MKタクシーの記事、興味深く読ませていただきました。現在ある標準のものの価格より低い価格で何かしようとすると、周りはどうしたらその価格でできるのとは聞いてきません。記事中にもあるように採算とれるの?とかやっていけるの?しか聞いてきません。私も現在、上場会社に引き抜かれてパソコン関係の仕事をする部署を作るようにいわれて、とりあえずパソコンスクールを作ってそこから情報収集や発信をしようと考え料金を安く設定しました。すると上司から言われるのは採算とれるの?という質問ばかりでした。現在、一般に標準と言われている価格は何にしても高いと思います。タクシーもそうですしパソコンスクールもそうです。それを安くする方法はいくらでもあるのにしない人が多すぎます。特に私の考えではパソコンスクールの価格は非常に高いです。一度その辺の取材をしてみてください。パソコンの出荷台数の減少とも関係があると思います。【関西在住】


 ●Challengeが業界の標準になる
 初めまして、小生は現在石油元売会社に勤めております。1年前までMKの本拠地である京都を含めた近畿地区のガソリンスタンド向け販売支店のSalesRepresentativeとして営業活動を致しておりました。折しもわれわれの業界も(MK石油を含めて)規制緩和・価格競争へと本来あるべき消費者を始め各種Stake holdersへ対して公正で、新規参入者などに対して公平な市場の確立に向け歩み出しました。
われわれも価格競争の始まったころは安売=サービス及び品質の低下という既成概念に惑わされたことがありました。しかし住専問題で話題となった会社による小生の担当地域 兵庫県伊丹市への新規参入を機に特約店とともに意識改革を図り、BEPを様々な側面から検証し、当時としては破格のガソリン88円/Lでの採算販売に踏み切りました。しかし同業者はこれを快く考えず、一時は不当廉売による公正取引委員会への告発という事態を迎えそうになりました。現在その地域の相場は86円/L、当時告発を検討していた同業者の半分が以下の小売価格でガソリン販売を行い、従前のサービスを薄利ながら行っている現状を鑑るに小生は既成概念のchallengeというものが如何に大切であって、経営という不確実な世界では唯一の道標となりうるのかということを痛切に感じます。
MKは石油業界でも先駆的に価格適正化へのchallengeを行い成功を収めましたが、何れタクシー業界でのchallengeが業界の標準となるでしょう。以上【石油元売り勤務】


 ●自己批判できない人は学校を卒業したときのままの浅知恵を脱していない
 全体を総括してしまう意見になりますが、現在公務員、公共団体、公的企業、大企業の社員は、なんだか「学校」にいるみたいです。上司部下の関係はそのまま先生と生徒のように見えます。先生を手本とすることをシステム化した文部省の作戦が功を奏した(?)わけだと思いますが、目上の人や立派な地位にある人の言うことを参考にするならまだしも、疑う心が無いのが不思議です。それはそのまま実生活にも取り入れられており、詐欺に遭う人は跡を絶ちません。人を信じることはすばらしいと思いますが、自分の中で咀嚼しないのは愚かだと思います。私は自分の中にスタンダードを作り上げるべくがんばってきました。そのおかげで誰だろうと信じることはありませんが、周りからは「頑固者」「変人」と呼ばれます。
 そういう形で自分を合理化する日本人はまだまだだと思います。私はソフトウェア企業を経営していますが、世界進出できる状況にもしもなれたならば、本社はシンガポールに置きたいと考えています。大いなる空想ですが。とにかく自己批判できない日本人は学校を卒業したときのままの浅知恵を脱していない様に思います。高学歴になるほど顕著に見られるような気もします。いい大学を出れば仕事は楽に出来るものだと信じているのか、いわゆる「食えない」人間が多くて困ります。
本当に自己批判出来るようになったときには、法律を成立させる場合にも、試行期間を設けて充分リサーチを行い、削ったり足したりした上で成立させるという枠組みが出来上がると思います。完全なものを机上で成立させることは出来ないことを知っているかどうかということを言いたいわけですが。
 現在の立場を利用して、何でも人のせいにして進歩の無い日本人に、自己批判の素晴らしさ、必要性を説いていただけたらと思います。ただし普通の人は被害妄想僻があるので強く言いすぎると、多数決論理で否定されるのが難点ですが。【四国在住・ソフトウェア企業経営】


 ●会社を創る目的は社会福祉から考えるべきだ
 私はネットワークエンジニアです。貴殿のコラムを拝見し、感心しました。 なぜならマスコミの当事者が自ら反省するようなコラムは見たことが無かったからです。 あるマスコミ会社が失敗すると他社が一斉に攻撃する場面はよく見ますが、まるでいじめの構造そのものという感じです。
 さて、貴殿が説明された公正に意見を取り入れていないという点については、よく感じます。それは反対に話す側にもあるのではないでしょうか。 会社で高い役職を得た人が、一般論について話すときあなたがたより私のほうが勝れているという意識を持って、時には神の声のように話す人がいます。 私は役職は会社内だけで通用する職階であって、一般社会ではすべての人が平等の立場であるべきであると言い聞かせています。 なかなか偏見を完全に取り去ることは難しいのですが。 私は仕事柄海外で仕事をしますが、海外へ行くまでは国によっての偏見がありました。 しかし、現地の人と一緒に仕事をしますと全くの偏見であったことが思い知らされ、自分の心の狭さに恥ずかしさを感じました。 どの人も一生懸命仲間として働いてくれます。 上でもなければ下でもありません。
さて、話はMKタクシーに戻りますがMKタクシーの社長は「損して得をとる」とか、「儲けは後からついてくる」という大阪商法?を実践していますね。 経営戦略の中心は消費者にあることを忘れずにいますね。 やはり会社を創る目的は社会福祉から考えるべきであるということですね。 上場企業でも国民を泣かせていれば意味がありません。
 だらだらと取り止めも無く書いてしまいました。 貴殿の貴重な時間を取ってしまい申し訳ございませんでした。久しぶりに貴殿のコラムで、新鮮な空気を感じましたので。また新鮮な空気のあるコラムをお願いします。【通信機器輸入商社】


大学を京都で過ごしていた関係で、MKという言葉には人並み以上に敏感なつもりです。東京へ進出したときも話題にはなりましたが、「サービスと言う本質的な部分が根本的に違うのだ」と言うことを認識している人がどれだけ居るでしょうか?最近は京都にもご無沙汰していますので、確かではないかもしれませんが、以下はその一例だと思います。 都会ではタクシーを電話で呼ぶと、配車された車はその時点で迎車の表示をすると同時に初乗り料金を超えない範囲で料金が既に計上されています。都市に住んでいる人間はこれが当たり前だと思い込んでいますが、田舎へ行くと「都会の常識は田舎の非常識」であることを思い知らされます。つまり、例え電話で呼んでも迎車料金はなく、実際に乗り込んで始めてメーターを倒すわけです。これと同じ事をMKは以前から行っているのです (正確にはその当時行っていたわけで、現在は?)。例え雨の日のターミナルで空車待ちのタクシーが無くても、10円玉1つで迎えてくれるMKはその当時も非常に人気がありました。また、MK本社(確か上賀茂にある)では食堂がバイキング方式で、だれでもいつでも安く食べられるということで、特に学生には人気がありました。 本文にはオーナーが韓国出身である云々、とありましたが、サービスに日本人も米国人も韓国人も無いと思います。自分の与えられた立場でどれだけやれるか、与えられなければ自分で掴み取って行く、このような前向きな精神が共感を覚える原動力となっているのではないのでしょうか?ノーベル賞受賞者やユニークな考えを排出した京都という土地柄が関係しているのかどうかは判りませんが、これからも革新が常識となるようにがんばって頂きたいものである。 【三菱電機勤務】

 たいへん興味深く読ませてもらいました。確かに、マスコミの報道は偏っていると思います。私は、京都に行くたびにに、ほぼ毎回MKタクシーを利用しています。私は千葉に住んでいますが、もっともまともな個人タクシーでさえも、MKのようにいつも気持ちよくのれるとは限らないのです。本当のサービスとは・・と考えさせられました。そして、どうしてあんなことが、企業内教育としてできるのかが、いまでも疑問です。そういう点こそ、取材されるべきポイントでしょう。これからも、このような記事をもっと載せて欲しいと思います。マスコミの力は大きいのですから、常に自分自身を律する気持ちが必要と思います。【千葉在住】

 貴殿のコラム、大変興味深く拝見しました。私も、最近考えていることなんですが、「○○」 = 「△△」 という見方しかできない人が多くなってきている様に思います。「見方が狭い、創造性がない」 と言ってしまえばそれまでですが、私も含めて、固定観念というものが人の言動に多々影響しているんでしょう。その「固定観念」がクセモノですが、マスコミから受けるものも多く、そのマスコミも、やはり「人」が動かしている・・・・となると、結局各々が気を付けないといけないということでしょうか。それでも、マスコミの一個人としての貴殿の意見、嬉しく思いました。これからも、精力的にがんばって下さい。【SNOOPY】

 「MKタクシー」の記事を読ませてもらいました。マスコミの傲慢さみたいなものが、鼻についていましたが、こういう記事に出会って何か新鮮な感じがします。マスコミは、「スポーツマンは、さわやかで、明るくて、いつも笑顔で。」といったような決め込みがあって、釈然としないことがよくありました。一種の類型化とでもいうんでしょうか。・・・だから、マスコミっていうんでしょうね。マスでないコミを求めている人も、結構いると思います。マスコミを苦々しく思っている人も。私は、こういう記事をもっと読ませてもらいたいと思っています。【パソコン教室経営】

 MKタクシーの話興味深く思いました。共同通信社の方が非を認められるとはこれだけ影響力が大きくなれば、その気になれば世界を動かすこと出来ます。新しい、世界の未来の向かって頑張ってください。【九州の若造】

 MKタクシ−について」拝読させていただきました。上記の件で一言。「お役所と業界が青木さんの革新性を阻んできたのだと思っていたら、マスコミもそのひとつだったというのである。1994年、MKの値下げタクシーが走り出す前のことである。・・・・」
 私が思うに、青木社長の心の底辺にあるのは。韓国人であるため、人種差別を受けてきて、又、受けつつあると言うことを、事あるごとに、全面に出してこられる点と、数の論理すなわち、MKタクシ−の陰で個人タクシ−が相当数泣かされてきた現実が、有るという事だと思います。MKタクシ−は関西では 過去に随分とマスコミに取り上げてこられました。
 一般社会に問題提起をしつつ、それが無料の自社広告の役目を果たして、どんどんと車両台数が増えてきている。貴方は京都で個人タクシ−に乗車されましたでしょうか?私は個人タクシ−の崇拝者でも、親戚に個人タクシ−を営業している者が居るわけでは無いのですが、 大が小を飲む構図に些か異を唱える者です。(尋常な勝負だったらいいのですが)個人タクシ−の認可を得るのにどのような苦労があるかご存じですか?私は貴方がそのような事をご理解されて、執筆されたとは到底思われず、他方そのような方の言い分もお聞きになるようお勧めいたします。青木社長も従業員教育には相当ご苦労はされたとお聞きしました。
 タクシ−業界の質を上げるのに今でも御苦労されているのは、理解しておりますが、乗車場所の奪い合い(縄張り争い)や事故が起こりそうな、顧客の奪い合い(MKタクシ−同士)も有るのが現実です。他のマスコミ人はまだまだ問題が多いMKタクシ−を書かない(目)や(耳)を持っていると思います。青木社長は今やMKタクシ−の顔です。その顔(パフォ−マンス)にあまり惑わされないよう望みます。1994年以前よりテレビを含めマスコミには随分ご登場されておりますよ。ですから今では・・・あ又か・・マスコミに向けたパフォ−マンスかと思います。これからも頑張って下さい。又もっと別な視点で捕らえて下さい。【名古屋在住】

 MKタクシーの記事拝読、青木氏に同感、記者の皆さんも烏合の衆になって派手な記事ばかり追わずに、少し熱を冷まして世の中を見てほしいですね。こうゆう記事大歓迎です【京都在住】

 MKタクシーの記事に共感しました。マスコミ記者の体質を反省されたうえで、柔軟な個人としてのものの見方をされた記事だと感じました。しかし、あなたのような方は本当に少ないだろうなとの感想も持ちました。いや、そういう記者の記事があまり表に出されない現実があるのではと考えました。天皇制や原発やスポンサーとしての大企業に立ち向かう記者が少しずつでも出てきてほしいと願っています。私は小さな名もなき存在ですが、私個人としての意見は相手が誰であれ、きちんと言い続けたいと思っているひとりのつもりです。【大分県在住】

 伴様毎度、考えさせる記事楽しく拝見させて頂いております。MKタクシーの記事は小生もなぜ、TVとか雑誌が大きく取り上げないのか不思議に感じておりました。実際東京で他のタクシー運転手にMKのことを聞いてみても返答は”あそこは運転手がきついみたいだ”や”歩合性で事故が多発するよ”など、まあ新規参入の会社なので否定的な答えが多いとは思っておりましたが、他の会社の運転手も記事のマスコミのインタビューと同レベルの感じがしました。小生の考えでは、やはり革新、革命的なことを行うと日本ではかなり風当たりが強く、マスコミを含めそのことで、不利益になる方や保守的な方はかなり反発すると思います。たとえそれがお客様や消費者の為であっても自己利益の為には大義名分を掲げて革新なことに反発するのでしょう。困ったものです。それに関わらず、無冠の帝王といわれる記者の方まで公平な意見や記事が書けないとなると、マスコミに躍らされる国民が多い日本の将来は暗いでしょう。そうならない為にも伴様を始め記者の方々の真実、事実に基いたペンに小生期待しております。【msnのkazuya】

 今、42歳で、学生時代を京都で過ごしました。当時の貧乏学生の私が、タクシーに乗った時に、MKのドライバーが実に爽やかな挨拶をしてくれました。しかも 帽子をとって。それからタクシーは、何となくMKを捜して乗るようになりました。最近、MK社長の講演テープを聞いて、社員に対する思いや、「乗車時に挨拶をしないドライバーには料金を支払わないで結構です。」との車内表示をしたことなど知って感銘しました。なお、MKとは、当時 人気絶頂だったピンクレディーのミーとケイの略でMKとしたと冗談でドライバーから聞きました。(本当の理由もその後教えてもらいましたが)【元京都在住】

   MKタクシーは、良い点、悪い点あるとおもいます。良い点: 料金は確かにいまは、安いですが、一時期値上げしてある一定距離を走ると普通のタクシーと変わらない時期もありました。都タクシーと言うタクシー会社が一番安い料金にした為、MKタクシーも再値下げで安くなりました。しかし、 MKタクシーがタクシー料金は値下げが出来ると言う先鞭をつけたから、都タクシーも値下げに踏み切れたので有り、その点で非常にMKタクシーは評価できる。また、タクシーの運転手は質が悪いと言うイメージを社員教育によて改善した点も評価出来る。従来は、雲助的イメージが強かった。
 悪い点: 事故を起こした時の処理は、 従来のタクシー会社の手法で非常に評判が悪い。自分のところの車が悪くても保証になかなか応じない、悪くすれば居直るようなことが往々にしてあると良くききます。この点は、MKタクシーも反省すべきだとおもいます。
 総合的に見れば利用者としては、 イメージは良いタクシー会社です。今後とも奢らずに(見せかけの料金の安さなどで一時は奢りがあったと思います)改善すべき点は改善して何時までも業界の革新児でいて欲しい会社です。社長が韓国出身であると言うことは京都では有名ですが、彼の業界に対する功績(業界の人はそうとは思っていないでしょうが)と何ら関係無いと思います。【京都市上賀茂在住】

 1年半ほど仕事で京都に週一回出張していたころがあります。MKタクシーの話はタクシーの運転手などからよく聞きました。多くの評価は、あれは韓国だから・・・。たまに乗るMKタクシーのしつけの良さに感心した。価格破壊にマスコミが乗ってこないのは、記者が無知なため、というのは衝撃的だ。こんな記事をどんどん載せないと日本はよくならない。【Asnew Systems Inc.】

 とっても興味深い記事でした。私は最近日本の閉鎖性の大部分にマスコミの弊害によるものがあると思っていましたのでこの記事は図らずも別の面から説明してくれたように思います。日本のマスコミはいつからこんなにでたらめになったのかと思っていましたら、この前(2ヶ月ほど前)戦前の新聞の縮尺版を故郷の(北九州市)の図書館で見ていましたら5.15事件の朝日新聞の記事が目に留まりましてしげしげと読んでいましたらそのでたらめぶりにあきれました。朝日の記事は海軍の反乱将校にとっても同情的なのです。日本のマスコミのでたらめぶりは戦前から筋金入りである事が分かってってびっくりしました。最近では神戸の14歳の少年の顔写真をのせた写真週刊誌の販売ボイコットにマスコミ各紙が深く関わっていた事などあきれて物も言えないほどでした。政治、経済活、人権に対する普遍的な常識にひどく欠けているようです。【韓国釜山市在住】

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