ネタジの偉大さについて マハトマ・ガンジー

 一〇、ネタジヘの哀悼の辞

 ネタジの偉大さについて マハトマ・ガンジー
一九四七年一月二三日ネタジ五一回目の誕生日に寄せて

 我々がネタジの生涯から引き出すことができる最大の教訓は、彼が同志の人々に一体化の精神を注ぎ込んだことである。その結果、同志たちはすべての宗教的、地域的障壁を乗り越えることができ、共通の理由から血を流したことである。彼独自の業績は歴史のページのうえで彼を不滅にするだろう。インドに帰ってきたネタジの後継者たちが私に会った時、すべてが例外なく、ネタジの感化が彼らの上に輝き、インドの自由を獲得するというただ一つの目的のために働くことを言ったのである。いかなる宗教的、あるいは地域的差異に対する疑念も、彼らの心に影を落としていなかった。
 ネタジは偉大なる資質、偉大な能力を持つ人物だった。彼は広い学識と知的能力によりインド高等文官試験に合格したが、職務にはつかなかった。インドに帰国した彼は、デスバンドゥー・ダスの影響下に入り、その後カルカッタ市の主任行政執行官になった。後に彼はインド国民会議の議長を二期にわたり務めたが、記すべき彼の活動の最大の業績は、カブールから歩いて祖国を脱出し、イタリー、ドイツなどの国々を経て、最終的に日本に到着するという国外における活動である。外部の人々が何を言おうとも、現在のインドにおいて、彼の国外脱出が犯罪であると考える者は誰一人として存在しないことを私は断言する。タルサイダスが「真に有能な人物に汚点は存在しない」と言うように、ネタジの名前をその国外脱出のために非難することは不可能である。彼が自身の軍隊をもって初めて立ち上がった時、彼はその数は重要でないと考えていた。その人数がどれだけ少なかろうと、自由インドのために最前を尽くして耐え抜くであろうと、彼は考えたのだ。
 ネタジの最高、最大の業績は、カーストや階級の違いを払拭したことにある。彼はただ単にベンガル人ではなかった。彼は決してカースト的に考えることはなかった。彼の下のすべての人々にあらゆる違いを忘れさせ、一つの熱意に燃え立たせたのは、一人の人間として行動するということだったのである。


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