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【読者の声】
      2月16日「ご説明」-議員やマスコミを籠絡する官僚の手口

1998年02月28日(土)
共同通信社経済部 伴武澄

 2月16日付レポート 「『ご説明』-議員やマスコミを籠絡する官僚の手口」を読んだ感想やご批判を多くいただいた。多くの読者に共通した意見もあると思われるので、匿名で掲載させていただいた。

 ●問題意識の芽生えない国会議員こそ諸悪の根元
 「最近のマスコミの画一的な視点からの報道に危機感を覚えている。『官僚の手口』とする『ご説明』は、官僚にとって『当然の仕事』だ。官僚への評価は、行政に関する企画とその立案能力をもってなされるべきだ。立法権を持つ国会議員への『ご説明』とか『根回し』は当然発生する。嘆くべきは『政府統計など貴重な資料を・・』を作り上げようともせず、ひたすら地元の票田ばかりに気を取られいることだ。与えられなければ、アイデアも、問題意識も芽生えない「国会議員」にこそ諸悪の根源がある。伴さんは「官僚フォーマット」と表現しているが、もともとビジョンもない「初期化済みフロッピー」だから、自分の意見も無く、言いなりになるのだ。」 (28歳のサラリーマン)

 ●記事を気にして「ご説明」にあがるなど末期症状
 「官僚にも国会議員にも期待できないという現実を前にして、今の日本の閉塞感を打開するためには、誰が何をしたら良いのでしょうか。結局、世の中を本当の意味で『変化』させるためには、マスコミが『官僚』批判を展開しても、検察がファシズムに走っても、私のような者がものを言っても、次世代の日本の方向性を決める「権限」はないのです」
 「官僚もすっかり自信を失ってしまったように見受けられます。大体、郵政省の役人がみずからマスコミに、書かれた記事を気にして『ご説明』にあがるなど、末期症状じゃないですか。国会議員も、次の選挙ばかりが気になるようです。本来やるべき、人(国会議員・官僚)たちが、真剣に取り組まなければ、システムが瓦解し、ファシズムが横行する懸念があります」
 「少なくとも、マスコミには、「ものを言う」力があります。そろそろ、(われわれサラリーマンがそうであるように)国会議員や官僚を能力で評価する時代がきてもいいころです。既に『脳死』のこの国が「『亡宣告』される前に立ち上がって下さい」 (コンサルティング屋の卵)

 ●愛想はいいが、腹のうちは勘定ばっかり
 「その通りです。これまで役人に何回してやられたか!大したものですよね」
 「僕のような直情型の人間は相手がそういう種族とわかっていてもついつい手の内を開かしてしまう。向こうの思うつぼなのに、本当にお馬鹿さんです。『またやっちゃった』ということが何度もありました」
 「元通産官僚で某商社に天下り親しくなった人にいわれました。『彼らにとってあなたはあまりにもわかりすぎる。彼らの前では決して気を抜いては駄目ですよ。愛想はいいが、腹のうちは勘定ばっかりですから。僕がそうだったから間違いない』と言われたことを今でもはっきり覚えています」 (大手新聞記者)

 ●大蔵省の人々の権力の源泉はここにあったのかあ!
 「以前から疑問に思ってた事:大蔵官僚の人々っていったいどのようにしてあんなに大きな権力を握れたのかなあ?(政治家をも従わせるというじゃないか)別に大蔵省直属の機動隊や軍隊がいるわけでなし・・・いったい権力の源泉は何なんだろうって思ってたんだけど、これで少し分かったカンジするな」
 「ようは『ひたすら説いて回ってる』ってわけね。『なあんだ』と思うけど、でもこれって一番地道な、一番確実な方法だよな。いったん相手を『ナットク』せしめたら、相手はそうそうは意見は変えないものね。『彼(官僚)の意見も聞いてみた上で、自分でもいろいろと自分なりに考えてみて、 自分でナットクして決めた事なんだ』と政治家に思ってもらったら大成功ということかな。それを『官僚フォーマット』と言うワケか。あはは・・・なかなか面白い表現だなあ」
 「でもこうやって考えてみると、わりとマトモな方法で獲得された権力源泉であるとも言えるよね。物理的・言語的暴力を振るってムリヤリ奪い取ったわけでは決してない、『知力』と『舌力』で勝ち取った権力源泉なんだよね」 (肩のこらないページ主宰者)
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