米軍がイラクから徐々に撤退することで、恐らくNATOの関与や国連の関与、そして、イラクの勢力を均衡するためにサウジを中心とするアラブ諸国の干渉も考えられる。これらの勢力が関与した場合、内戦から地域戦争に拡大する可能性、或いは、勢力の調和により紛争が解決する潜在性も増す。米国のグランドストラテジーは、テロの戦争、イラク、アフガンの問題のみならず、ロシア、中国、北朝鮮の「恩恵の枢軸」に対応しなければういけない。勢力の調和(concert of power)、勢力の共同体(community of power)が重要な安全保障戦略になると読む。これを実践するのは、44代米大統領のHe or Sheになるだろう。