小沢征爾について その41999年08月09日(月)Silicon Valley 八木 博
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小沢征爾の、最近の活動はいろいろありますが、日本では1992から始まったサイトウキネンフェスティバル松本が定着しています。今年も8/29から9/12まで行われます。 詳しくはhttp://www.icon.pref.nagano.jp/usr/aoba-hotel/saito.htmをご覧ください。今年の目玉オペラは、ベルリオーズの「ファウストの劫罰」です。 さて、話は変わりますが私が、小沢征爾という人を見ていて思うのは、縁を大切にしているということと、重要なことに集中しているということです。これは、すべて行動でしか証明できないことであり、それを実行し、持続するのは容易なことではありません。
●縁を大切にすること そのきっかけを利用するのは、本人であるのは当然ですが、それをどのように生かすか、あるいはそのきっかけで作られたものを、どのように維持するのか、と言うところに彼の人間性と、そして国際性があるように思います。一つは、縁を大切にすること、そして次はその縁によってきた人々とさらに、縁を深めて行くことです。 その例が、斎藤秀雄の縁をもとに、その門下生を集めて編成されたサイトウキネンオーケストラです。サイトウキネンのメンバーは日本在住の人だけではなく、世界各地に住むメンバーが多く入っています。かれの行動様式の典型的なパターンだと思います。
●国際的な視野を持つこと それは、世界の標準かどうかは解りません。何故なら、限られた指揮者のポストを沢山の人が争う時に、経験や知識を教えることは、ライバルに武器を与えると考えることも可能だからです。しかし、彼の接し方か、人間性かをもとにすると、それぞれの巨人達は、小沢征爾に実に沢山のことを教えてくれたわけです。(「ボクの音楽武者修業」 新潮文庫)
●東洋的なものの持つ価値 それが、結果的には社会や、後から続く人達も育てることにつながっている、ということになります。その事は、実は東洋の思想の中核になるところではないかと思っているのですが、まさしく、縁を核に人々とつながってゆくことそのものです。そのきっかけになる、他の人への最初の働きかけをする行動は、とても重要ですし、日本語の中にも、蛮勇を振るってとか、乾坤一擲(けんこんいってき)などという、素晴らしい言葉となっています。 これを、所信表明などの美辞麗句でなく、行動原理にした時に、新しいうねりを起こす行動が出てくるのだと思います。そして、小沢征爾は、それを見事にやり遂げたということが出来ると思います。
●現在に生かせ、東洋の叡智 それにつけても、縁ということで世のは動いている部分が沢山あると思います。この一つの使い方だけで、人々の行動様式が大きく変わるのではないかと、考えさせられます。 小沢征爾の行動を見ていて、そのようにおもいました。(やぎ・ひろし) 本情報につきまして、皆様からのご意見ご感想をお待ちしております。 八木さんにメールhyagi@infosnvl.com トップへ 前のレポート |
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