1998年12月09日付萬晩報「12月から590億円得するたばこ屋さん」には30通を超えるメールをもらいました。賛否両論あるなかで、予想通り「喫煙者の負担増」ならどんどんやれという意見が少なくなかったのは残念です。また零細商店いじめはいかがなものかという意見もありました。
筆者の主張は、たばこの値上げ分がそのまま国庫に納まらないで、18%のも金額がたばこ店のふところに入るという理不尽な慣行を変えなければならないということです。もちろんたばこ店の大部分が零細であるのは承知の上です。農業も同じなのですが、零細だからと言うことで税金を免れたり、そのおこぼれにあずかっていいということではありません。
サラリーマンはみんなそれぞれが「零細事業主」です。そのサラリーマンがごくわずかな別収入に課税されたり、奥さんのパート収入が100万円を超えると配偶者控除を減額されたりするのです。平均年間10万円といえども「不労所得」はいけません。
たばこが値上げされれば需要が減るから、590億円も余分にもうからないという指摘もありました。しかし、たばこ特別税の税収見通しには数%の売り上げ減が見通しとして織り込まれていますし、そんな重箱の隅をつつくような議論には与したくありません。(伴 武澄)
●にんじんをぶら下げられました
いつも、興味深く拝見させていただいております。さて、今日の内容ですが、私の親もたばこ屋で確かにいわれるとおりであると思います。ただ、伴さんもご存知の通りたばこ屋というのは他業種とくらべても利幅の少ない業種で、28万軒の大部分が零細の販売店であり、そのもうけたるや、130万円も年間に稼ぐ店はどれだけのものでしょうか。
わたしのいいたいのは、国のいいかげんな政策についての意見は大いに述べてもらってけっこうですが、少なくとも、弱い立場の販売店が濡れ手にあわのような意見は賛成しかねます。販売店としてはあげてほしくないというのが多数意見(少なくとも、岡山の組合では)でしたから。
確かに値上げの説明の時にJTの職員は「みなさんもこの値上げによって実入りが増えるのですから」とにんじんをぶら下げられた事は間違いありませんが、それにしても、きょうの内容はたばこ屋が政府の政策にのって大もうけをしているような印象をうけ、確かにそうなのかもしれませんが、本末転倒の感がありました。禁煙者はからは煙たがられ、愛煙家からは値上げで目のかたきにされて学生には注意すれば自販機は壊される。ほんとうに、たばこ屋さんはたいへんなんですよ。
これは、私が以前ゼネコンの経理部門にいたのでおもったのですが、最近、24兆円の公共投資について話題になっていますが、伴さんはつかいもしない前渡し金という制度があるのをご存知ですか?これは、公共工事を受注するとその工事代金の30−40%前渡する制度です。建て前上は、工事の資材購入や労務費の前渡ということに必要ということで始まった制度ですが、実際、どのような払いになっているかはわかりません。一応保証会社に支払いの明細はチェックさせますが、領収書をコピーしたのを出したり捏造しているところがほとんど全部です。その点、まえに一度読売新聞で取り上げられましたが、別に話題にもならず終わりました。そのようなこともふまえて、これからもいろんな記事を期待しています。それでは。(Fushimi)
【萬晩報】もちろん130万円は28万件あるたばこ屋の平均値です。しかも粗利ですが、普通のたばこ屋さんが販売に多大な経費を使っているとは思えませんし、零細商店といえども普通の主婦がスーパーのパートで月10万円を稼ぐ方がたいへんだと思います。(伴 武澄)
●私はタバコ不買運動を密かに始めました
はじめまして、古賀と申します。伴様の2つのコラムを読ませて頂きました。大変感動しました。
タバコの件に関しては、私も11月まで喫煙者であったため、とても理不尽を感じておりました。テリー伊藤氏が述べたように「国鉄は喫煙者に敬意を表して喫煙車両を作れ」という意見にもうなずいておりました。しかしながらもっと悔しいのはJT=旧専売公社の存在です。彼らは民営化したものの、まだ「我々の組織は徴税機能という存在意義がある」とどうも本気で考えているようです。このままでいくと国債の返済のための特別税もタバコにかけられても全く不思議ではありません。今にセブンスター1箱5000円なんて時代がくることもそう遠くないかも知れません。という訳で私はタバコ不買運動を密かに始めました。禁煙だと癪にさわるのです。(KOGA)
【萬晩報】たばこ不買運動に敬意を表します。私はやめられません。(伴 武澄)
●非喫煙者の考えも知って
いつも拝見させてもらっております。暴論になってしまうのですが、非喫煙者から言わせてもらうと煙草の値上げには基本的に異論は無いのです。伴さんのおっしゃる煙草屋さんが儲かる点に関しては賛同します。しかし基本的には喫煙者に負担を求めることには賛成なのです。もちろんマナーの良い人が多いことも存じていますが、日本ではまだまだ社会的に非喫煙者に対しての気配りが十分ではないのです。私など、嫌煙者の部類ですからプライベート空間以外ではすべて禁煙にして欲しいと思っているくらいです。匂いだけで頭痛になってしまうのです。
喫煙すればゴミも増えます。そういう社会的コストを公平に負担することにも不満があります。周囲への迷惑料として、少しは負担してもいいのではないかというのが、正直なところです。いまでも十分負担していると喫煙者はおっしゃるかもしれませんが、非喫煙者の苦痛度を考えますと、ぜんぜん少ないというのが実感です。(Saitoh)
●たばこ屋はむしろ減収になる
以前タバコが全体として平均2%値上げされた時、その年の総売り上げは前年比2%ダウンしています。(日本タバコの発表より)タバコを吸う本数が同じ本数なら、2%売り上げが増え、たばこ屋の利益も2%増えるはずでしたが、実際には本数が相当減り、税金も220円の時より、減収になっています。皮算用と現実は違います。今回230円から250円になって、8%ほど売り上げが増えるとは、とても思えません。590億円余分に儲かることもないと思います。(Fukamachi)
●なんて政治の仕方をしているんだ
私も愛煙家の一人です。タバコの値上げにこういう事情があったなんて実は知りませんでした。でも、これを読んで「なんて政治の仕方をしているんだ政治家は!!」と私は、思いました。何で旧国鉄の負担分を愛煙家の私たちが賄わなければいけないんでしょうか。こういうことは、国の赤字国債を増やしてでも国が負担しなければいけないと思います。他の愛煙家でこのこと知らない人が、これを読めばみんな賛同すると思います。(セブンスターをこよなく愛するTAKA)
●ちっとも知りませんでしたワ
30年の喫煙歴に終止符を打った者です。何だか今回の値上げはウサン臭いし、旧国鉄債務の肩代わりはまっぴらなので、人にいわれるまでもなく決然と紫煙にお別れしたのです。たばこ屋さんに、おっしゃるような不労所得が舞い込んでいたなんて、ちっとも知りませんでしたワ。意志薄弱な私の禁煙は元の木阿弥となってしまう恐れ十分なのですが、皮肉なことにJR債務云々のおかげで続いているといえます。どうぞ、とろい庶民が知らないでいる、こうした問題にこれからも焦点を当てていって下さい。(Misawa)
●なぜ喫煙者だけが負担しなきゃいけないか
私も同政策の犠牲者の一人でございます。いくら考えても分からないのは「JRを利用しているのは喫煙者だけではないのに、なぜ喫煙者だけが負担しなきゃいけないか?」との一点です。わが国の政治家の思考方式が正しいと仮説するときっと狂っているのは国民である喫煙者であろう。何故なら、喫煙者たちは黙々タバコの値上げを事実として受け入れたから。変わっていますね!世の中!(Kim)
●タバコをこの世の中らなくしてやりたい
こんにちは!筆者が愛煙家かどうかはわかりませんが、私はタバコの値上げは決して不合理なものだとは思わない。たしかに税金面として透明性に欠けるのは分かるがタバコを吸わない者にとってあの煙は迷惑以外のなにものでもない。(ガンの原因になるとも言われている)喫煙者は町を汚し非喫煙者に害を与えているからそんな人たちから金を吸い上げて何が悪いのか!(こういう点で政府の考え方はすばらしいと思う!)むしろたばこなんぞ1箱1万円程度で販売しても決しておかしくないと思う。そのほうが禁煙者を増えてその結果、政府もお金の取れないものから税金を取るなんてさっさとやめるだろう。むしろ私はこの税金を環境保護対策のためと受け取るようにしている。 ハッキリ言って私はタバコをこの世の中らなくしてやりたいと思う。(Koitabashi)
【萬晩報】たばこをなくす議論と増税による値上げの一部がたばこ屋のふところに入る不公正な慣行とはまったく別の議論だと思います。(伴 武澄)
●詳しく取材してからにしてほしい
実名と肩書きぶら下げて、記事を書くのだから、もうちょっと詳しく取材してからにしてほしい。輸入たばこ最大手PM社が、自社努力により主力商品の価格を据え置いた事に言及していない。JTも労働価値の低い者の首切りを断行すれば、一部主要銘柄の価格据え置きは十分可能である。仕事したくない中高年層が多いです。同社。ちなみに、PM社が売り上げを大きく増やした場合は新しい流通会社を設立する予定ですので、ご期待ください。手取り130万で十分生活できるんですか、あなたは?130万じゃ生活できないのが常識ですので、たばこ専業店が減っても文句を付けない事。銘柄を限定するコンビニ店が数の上でメジャーである事はご存知のとおり。たばこ原料についても、自分で調べて、国産原料がなぜ国際価格の3−4倍もするのか考えてみてください。JTが、コーヒー豆のように、輸入葉100%使えば、これまた一部価格据え置きが可能です。もっと総合的に記事を書けるよう努力してください。(Taguchi)
【萬晩報】フィリップ・モリスが値上げをしなかったのはラークだけだったと思います。値上げをしなかった自助努力はそれなりに評価しますが、どうせなら輸入たばこ全品でやってくれていたら、政府に対するインパクトになったと思います。それから国産葉たばこをJTが使わざるを得ない事情と増税による値上げの一部がたばこ屋のふところに転がり込む慣行とはまったく違う議論です。(伴 武澄)
●納得のいかない変更が多いような気がします
こんにちは、高山 和貴と申します。たばこの値上げについてのコラム読ませていただきました。なかなか納得のいかない話ですね。抗議運動なんかしてみたくなってしまいます。喫煙者で申し合わせて「たばこを半分に減らす運動」とかやって、たばこの売り上げを激減させるのはおもしろいかもとか考えてしまいました。そう簡単にはいかないでしょうけどね。
たばこ以外にも交通違反の講習手数料なども2倍になっていたり、納得のいかない説明のまま変更されることが最近多いような気がします。以上が、たいした話題にものぼらないのは何故なんでしょうね。それでは、また面白い話をお願いします。(Takayama)
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