草の根援助でできたマンディアナ県の小さな宝石1998年09月24日(木)萬晩報コナクリ通信員 斉藤 清
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斉藤さんへ |
【コナクリ=ギニア発】 ギニアの山奥の金採掘現場であるギレンベの村に小学校ができました。日本大使が以前の小学校の建物のひどさに驚いて、新しい小学校建設を企画してくださいました。村人総出で砂と砂利を集め、当社の現地スタッフも動員して、日本政府の草の根無償援助による3教室と事務室を備えたかわいい小学校が昨年10月にできあがりました。小さいながらもきれいに仕上がったもので、村人はマンディアナ県で一番きれいな小学校「小さな宝石」だと自慢しています。
◆「草の根無償資金協力」 この援助の一番の特徴は、対象が相手国政府ではなく、地方の自治体やNGOになることでしょう。資金を必要とする場所へダイレクトに効率良く送り届ける、というのがセールスポイントかと思います。本来であれば、その国の政府がすべき事柄なのですが、現実はその国自体の運営も難しい政府(他人事ではありませんが)にそのような力はないわけで、それを見かねて「ちょっとお節介を焼いてみる」といった雰囲気なのでしょうか。
◆直訴が原則
◆すばやい結論
◆めざましい効果 まず調印式、次に起工式、そして竣工式と、ひとつの案件で最低3回アピールの機会があります。それぞれがラジオ、新聞、テレビで報道され、その度に、学校の場合であれば教育の重要性、診療所の場合であれば健康の大切さを訴えることができるわけです。同時にそれを進めている日本という国が印象づけられます。費用対宣伝効果は絶大です。 住民自身の喜びはもちろん絶大です。自分自身の目で確認できる「現物」がそこに存在しているわけですから。
◆透明性
◆難しい仕事 実際、大使館の担当者にはかなりの裁量権が与えられていますが、それ故に、社会経験の少ない、また現地生活体験のあまりない若い書記官には荷が重そうです。これには研修でカバーできるものでもない部分が相当ありますから。役人の仕事としてはけっこうリスキーに見えます。着眼点はいいものの、確実に実現することの難しさを多くの現場担当者が実感しているのではないでしょうか。 平成9年度のギニアでの「草の根無償資金協力」は、ギニア政府広報誌で12件程度紹介されました。それにテレビ、ラジオでの報道と、一部の一般紙が加わりましたから、大変な「媒体露出度」でした。ギニア国民には大好評です。 斉藤さんは「まぐまぐ」でメールマガジン Gold News from Guinea 『金鉱山からのたより』を毎週発行しています。マガジンIDは:0000005790です。 参照:萬晩報1998年01月29日 ギレンベ−斉藤さんのアフリカの桃源郷 トップへ 前のレポート
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