HAB Reserch & Brothers Report

初夢のような話
「北東アジア協調行動委員会・ニュースレター」

メディアケーション代表・平岩優 1997年01月10日

ご意見はこちらへ ご覧になった方も多いと思うが、1月4日の産業新聞1面トップには沖縄全島、香港かという見出しが掲げられていた。記事の内容は、沖縄が現在、一カ所あるFEZの拡張と国内に持ち込めるときの課税の見直しを、政府に非公式に打診しているというものである。県ではすでに宮古島など1カ所にFEZの設置を計画しているという。

 琉球はもともと独立国家として朝貢貿易を行ってきたところであり本州から1500キロも離れた立地を考えれば、当然の発想といえる。実現の有無はしれないが、新年を無が得るに相応しいニュースである。またある雑誌で見かけたが、太田知事は自らも沖縄地域ネットの社長も勤め、同ネットではプロバイダーであるトロピカルセンターを置き、破格の利用料金により県内でのインターネットの普及を図っている。

沖縄のFEZには台湾の企業が多く進出していると聞く。昨年度、鹿児島県を訪れた外国人でも、台湾人が急増している。全体の約3割を占め、前年度5割増である。従来、島国を閉ざしていたように見えた海だが、その縁の部分に国際化がしみ込んできたように見える。

この小額に「蝦夷国まぼろし」という大変おもしろい本を読んだ。内容を簡単にいえば、徳川時代に座挫した「北海道共和国」の夢である。ところで、わたしが呼びかけた人である勉強会のAR会のメンバーである共同通信のの伴さんという人も、ある冊子に「北海道が独立したら」という文章を書いた。

 「1ドル=500円ぐらいの為替交換率が実現したら、一人あたりのGDPは5000ドル(NIESは1万ドル前後)となる。教育水準が高くて日本語が通じる投資国」として売り出せば「NIES諸国より有利な地位になる。もしかしたら農業だって国際競争力を回復できるかもしれない。当然ながら国からの補助金は切れるが海外投資導入のためのインセンティブを作れば資金はある程度、外国に依存できる」として、さらに連邦制をとり、リンゴの青森県や「あきたこまち」の秋田県などにも参加を呼びかける。

 通貨はピリカでレートは1ドル=500ピリカ。国旗はフクロウをあしらい、国家はトワエモアの「雪と虹のバラード」といった具合だ。もちろん、これは一夜の夢として語られるが、メンバー諸氏からはこのぐらいの仮説があってもよいと好評だ。歴史がワンサイクルを終え、シンガポールを東インド会社にたとえるなら、アメリカ独立があってもよいことになる。そんなことから今年は「北海道共和国」の勉強会も有志4人で始めることになった。機会があれば、またご報告するが、ご意見のあるかたは聞かせてください。



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