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米大統領選の「投開票パニック」が「戒厳令布告」へ?

2008年10月23日(木)
萬晩報通信員 園田 義明
現在、米大統領選に絡む陰謀説が話題になっています。10月16日には、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)も見出しに“It's a joke?”を付け加えながら掲載しました。

それは「ブッシュ政権が戒厳令布告という奥の手を使って大統領選を延期する」というもの。目的は米国初の黒人大統領誕生の阻止。

右派勢力はそんなことになれば「文明の終わり」だと思っている。一方で極左勢力も右派勢力が黒人大統領誕生を容認するはずがないと思い込んでいる。このために妄想が膨らんでいる。

昨年5月に改定された「国家非常事態における政府継続性」方針が、妄想に拍車をかけた。

国家非常事態といってもどんな事件やどんな混乱がきっかけでも構わない。戒厳令布告の口実はテロ、イラン戦争、ハリケーン。そして、都合のいいことに金融危機まで出てきた。

金融危機をきっかけに暴動でも起きれば、さっさと戒厳令を敷いて、大統領選を延期してしまおうというものです。

そのまま映画にでもなりそうなシナリオですね(笑) 確かに現在はまだブッシュ政権、やろうと思えばなんでもできる?

イスラエルが恩着せがましくイランに先制攻撃を仕掛ける可能性もある中、イラク帰りの陸軍精鋭部隊を10月1日から米本土に駐留させていることも大いに気になる。

投票日までに米国内でテロが発生する可能性があるのか、それともテロ警告レベルを引き上げて不安を煽ろうとしているのか。

金融危機が深刻化し、大手銀行が破綻。
取り付け騒ぎ発生という事態を想定しているのでしょうか。

特に気になるのは、時間の問題と囁かれているゼネラル・モーターズ(GM)の存在。
GM破綻が大量の失業者を生み、ブッシュ批判が高まることを恐れているのかもしれない。

それでも大統領選の延期は疑わしい。

ここにブラッドリー効果が引き起こす「投開票パニック」を加えると、どうなるか。
ほんのちょっぴり現実味を帯びてきます。

・・・無事に迎えた11月4日大統領選投票日・・・

米メディアはいつになく慎重に開票速報を流します。
それでも時間がたつにつれ、楽勝であったはずのオバマが大接戦に追い込まれる。

「事前の世論調査は何だったんだ?」
「出口調査の数字と食い違うのはどうして?」

テレビのコメンテーターたちはブラッドリー効果に言及し始める。
「人種差別だ!」との声が高まってきます。

接戦でもオバマが勝てばいいのです。
最悪の事態は、マケイン逆転勝利という結果が見えてきた時点から始まります。

間違いなく投票機の不正疑惑も浮上する。
すでに期日前投票でトラブルが続出していますからね。
ブッシュ政権とマケイン陣営に対する不信感が高まる。
そして全米各地で抗議集会。
暴動にまで発展するかどうかはわかりませんが、
極めて緊迫した状態になるでしょう。

怖いのは時を同じくして大手銀行や大手企業の破綻が重なること。
オバマとマケインは揃ってテレビに出演し、国民に向かって鎮静化を呼びかける。しかし、不満が一気に爆発、一部の人たちが暴徒と化す。

そして、ブッシュ大統領は戒厳令布告。
陸軍部隊が暴動鎮圧に乗り出す。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この「投開票パニック」から始まる陰謀説も、結局オバマが勝利することで、妄想に終わります。しかし、マケインの逆転勝利が巻き起こす最悪のシナリオは示せたはず。今さらそんなことになれば米国の信頼も地に落ちることになる。

多くの白人の心の奥底に眠っていた悪魔くんが今蘇ったところで、もはやオバマを選ぶという選択肢しか残されていない。それでも寝ぼけた悪魔くんに混じって、過激な悪魔くんの存在も明らかなってきた。

オバマ政権は悪魔くんに怯える毎日が続くことになるでしょう。

<関連記事>
Postpone the election. (It's a joke?)
http://www.iht.com/articles/2008/10/16/opinion/edbeam.php

Brigade homeland tours start Oct. 1
http://www.armytimes.com/news/2008/09/army_homeland_090708w/

 園田義明ホームページ http://www.sonoda-yoshiaki.com/
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