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発刊以来8年で初めて取材を受けた萬晩報

2004年09月06日(月)
萬晩報主宰 伴 武澄

 7月中旬、東京で新潟日報の記者から取材を受けた。新たに創刊する季刊『情報文化』に、萬晩報に関連して地域ネットのあり方について話してほしいというものであった。取材記者は10年来の知古である。

 萬晩報を発刊し続けてきて8年、既存メディアの記者も読者として多くいるがこれまでだれも萬晩報についての取材はなかった。だから既存メディアから取材を受けたのは初めてである。

 以下は掲載された記事の内容である。

「晩報」の編集方針は、新たな視点の提示、読み応えのあるストーリー性、主観の尊重の3点です。これらは、現在のメディアの姿の裏返しであり、ネットを通じて発信しようとする多くの人に共通する問題意識ではないでしょうか。

 現状では、流されるニュースの多くが発表もの。そこには発表する側の主観が入っているし、それを選ぶメディアの主観も入っているのです。それなのに結果的に横並びの価値観による横並びの表現になっているため、あたかも客観的なように見えているだけなのです。

 そうしたあり方に対する挑戦は既存のメディアの枠内でもできます。しかし私の経験から言っても、大きな組織でやりきるにはエネルギーもリスクも覚悟しなければなりません。

 個人で始めたこのサイトが広がりを見せたのは、読者から寄せられた感想からでした。その中にはレベルの高いものが多かった。それを載せるまでのこちらとのやりとり、さらには読者とのやりとりで、素人だった書き手たちが成長していったのです。

 大切なのは、課題、問題を提示していく姿勢、能力です。単なる感想もやりとりでは続きません。地域メディアの場合、読者との距離はもっと近いわけですから可能性は大きいのではないでしょうか。

 地域報道の現場にいて感じるのは、地域ニュースが県境を越えにくいということがあります。ささやかと思えるニュースでも、全国へ発信すべき価値を秘めていることもあります。各地の地域メディアが協力し合ってそうしたニュースを掘り起こしていくためにも、ネットは有効に使えるのではないでしょうか。

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